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AI・業務効率化

ShopifyのERPアプリは月$199.92と年$24,000と「無料インストール」が同じ棚に並ぶ|価格カードが何を意味しているか

Shopify製のNetSuiteコネクタは存在せず、App Storeのリスティングの開発元はOracle NetSuiteです。Shopify Global ERP Programに載っているのは5本だけ。公開価格は月$80から年$24,000まで開き、「無料インストール」の多くには「外部請求がある場合があります」の一文が付いています。課金の分母はベンダーごとに機能セット、アクション数、注文数、endpoints and flows、年間受注数、注文単価とすべて違います。10アプリをリスティング原文の価格で比較。2026年9月3日確認。

AIECアプリ研究所 AI編集部公開日 更新日 読了 18#AI・記事作成#アプリ比較

この記事でわかること

この記事の目次Contents閉じる開く

Shopify App StoreでERP連携を探すと、価格カードが3種類出てきます。From $199.92/month と書かれたもの。$24,000/year と書かれたもの。そして大半を占める 無料インストール です。

これは同じ軸の上の3点ではありません。売られているものが3種類違い、しかも 無料インストール のものがいちばん高いことが珍しくありません。それらのリスティングにはたいてい、多くの人がスクロールで飛ばす一文が入っています。Shopify請求書とは別に、{開発元}による外部請求がある場合があります。

その前に1つ訂正しておきます。Shopify製のNetSuiteコネクタは存在しません。App Storeのリスティング名は NetSuite ERP Connector で、開発元の欄は Oracle NetSuite(テキサス州Austin)です。Shopifyがやっているのは認定プログラムの運営で、連携そのものを書いてはいません。

ERPアプリ無しでShopifyが実際にカバーしている範囲

Shopify自身のHelp Centerは、外部システム連携を3つに分類しています。direct integrations(App Store上のERPベンダー製コネクタ)、integration-as-a-service(iPaaS)、そしてcustom APIsで、最後については "more resource intensive than the other options" と書いています。有用な整理ですが、Shopifyが挙げていない4番目の選択肢が示唆されてもいます。何も連携しない、という選択肢です。

標準ですでにあるもの。

  • 複数ロケーション在庫。 拠点別の在庫管理と引当、order routing rulesによる自動割当。
  • 在庫のCSVインポート/エクスポート。 On handBin nameHS Code、原産国を含みます。インポート時に On hand (current)On hand (new) を突き合わせて上書き事故を防ぐバリデーションがあります。ファイル上限は15MBです。
  • Shopify Flow。 無料で、trigger / condition / action のワークフロー自動化ができます。Flowを軽量な連携ツールに変える Send HTTP Request アクションは Grow / Advanced / Plus のみで、Basicでは使えません。
  • Shopify B2B。 companies、catalogs、Net 7〜Net 90の支払条件、数量ルール、ボリューム価格、PO番号。公式ドキュメントは現在 "Shopify B2B is available on all plans" と書いています。
  • Admin API / Webhooks / B2B API。 自作する場合の土台です。

本当に無いもの。総勘定元帳、買掛・売掛、発注(purchase order)、原価計算、製造BOM、需要予測。このリストが実際の境界線です。ここに自社の課題が1つも無いなら、ERPアプリは要りません。

プラン上限が2つ判断に効きます。アクティブなロケーションはBasic / Grow / Advancedで10、Plusで200です。B2B catalogsはPlus未満では全B2B markets合計で3本までです。B2B注文のcustomer-specific depositsとpartial paymentsはPlus限定です。

ただし今回のリストのどのERPアプリもShopify Plusを要求していません。 確認した13本のリスティングのいずれにもPlus要件の記載はありませんでした。「ERP連携にはPlusが必要だから」という理由でPlusへのアップグレードを予算に入れているなら、2026年9月時点でその前提は誤りです。

認定プログラムに載っているのは5本

Shopify Global ERP Programは認定枠で、現在載っているのは5本だけです。NetSuite、Dynamics 365 Business Central、Brightpearl by Sage、Acumatica、Infor eCommerce Connectorです。「Shopify ERPアプリ154本」といった数字はカテゴリ全体を数えたもので、在庫ツールやWMS、ミドルウェアを含みます。認定された集合は小さく、そこに入っていないことは失格を意味しません。Fulfil、Pipe17、Cin7はいずれも認定外ですが、多くのストアにとってはこちらのほうが適合します。

もう1つ書いておくべきことがあります。今回調べた13本のうち、Built for Shopifyバッジを持つものは1本もありませんでした。 他のカテゴリではこのバッジが有用なフィルタになりますが、ここでは全部が落ちます。別の基準で読む必要があります。

3つの階層と、価格カードが実際に伝えていること

以下の数字は2026年9月3日にUS App Storeのリスティングから引用したもので、日本語ロケールの表示とも一致していました。すべてUSD建てで請求されます。

アプリ階層開発元リスティング表示の価格課金の分母評価(件数)
NetSuite ERP Connectorベンダー製コネクタOracle NetSuite$199.92/月から機能セット(B2C / POS / B2B)4.4(6件)
Robust NetSuite Integrator第三者製コネクタWebBee eSolutions Pvt Ltd.$80/月から機能セット、別途$2,000のオンボーディング4.2(76件)
Dynamics 365 Business Centralベンダー製コネクタMicrosoft無料ERPライセンスのみ2.3(23件)
Brightpearl by Sage小売オペレーティングシステムBrightpearl無料インストール非公開4.6(53件)
PatchworksiPaaSPatchworks Media Ltd無料インストール、相談後に請求開始非公開0.0(0件)
Alloy AutomationiPaaSAlloy Automation$2,500/月アクション数(月100,000回)5.0(5件)
Pipe17OMS+iPaaSPipe17 Inc. Partner Account$24,000/年月4,000件の注文、5コネクター、ERP 1接続4.9(21件)
FulfilEC向けERPFulfil.IO Inc.無料インストール、総費用はデモで非公開4.9(30件)
Cin7 Core Inventory ManagementERP-liteCin7 Americas Inc.$349/月から年間受注6,000件、5ユーザー、2連携4.6(49件)
SKUSavvy Mobile WMSWMSSKUSavvy無料インストール、従量課金注文単価(発注・POS・在庫移動を含む)4.7(5件)

階層1: すでにERPを持っている

NetSuite ERP ConnectorのShopify App Storeリスティングページ上部

出典: Shopify App Store(NetSuite ERP Connector、2026-09-03時点)

NetSuite ERP Connectorは4つのティアを公開していて、量ではなく機能セットで切られています。B2C Standardが$199.92/月、POSが$249.92、3つ目が$249.92、B2Bが$916.58です。予算を組むうえで見るべきはB2Bの跳ね上がりで、卸売が対象に入るなら4.5倍の差になります。小さなアップグレードではありません。

このカードの外側に2つのコストがあります。Oracleの公式ドキュメントはこう書いています。「To create a NetSuite Connector account, you need a valid license. To purchase a license, contact your NetSuite account manager.」加えてNetSuite側でSuiteCloud機能の有効化が必要です。Custom Records、Client SuiteScript、Server SuiteScript、SOAP Web Services、REST Web Services、Token-Based Authenticationです。どちらもShopify経由の請求ではありません。

Robust NetSuite IntegratorのShopify App Storeリスティングページ上部

出典: Shopify App Store(Robust NetSuite Integrator、2026-09-03時点)

WebBee eSolutionsのRobust NetSuite Integratorが第三者製の選択肢で、$80/月から、ティアは$80 / $199.99 / $300 / $500、30日間の無料体験付きです。このカテゴリ全体でも数少ない、実装費を公開しているリスティングでもあります。Enterpriseプランの説明に Project and onboarding addon for $2000Amazon MCF addon for $50 が明記されています。76件のレビューで4.2で、NetSuiteコネクタの中では圧倒的にレビュー母数が大きいです。

Dynamics 365 Business CentralのShopify App Storeリスティングページ上部

出典: Shopify App Store(Dynamics 365 Business Central、2026-09-03時点)

MicrosoftのBusiness Centralコネクタは無料で、外部請求の注記にはMicrosoftの名前が入っています。コネクタ自体は本当に無料で、支払うのはBusiness Centralのライセンスと、ほぼ確実に発生するMicrosoftパートナーの実装費です。

評価は23件で2.3。上の表の10本では最も低く、無料インストールの5本のうちの1本でもあります。これは偶然として流せません。無料のコネクタは「製品」を期待して入れる人を集め、実際に出てくるのはツールキットです。キックオフの前に低評価レビューを読んで、そのまま検証項目に変えてください。

Brightpearl by SageのShopify App Storeリスティングページ上部

出典: Shopify App Store(Brightpearl by Sage、2026-09-03時点)

Brightpearl by Sageも無料インストールで、Brightpearlによる外部請求の注記が付きます。位置づけが他と違い、すでに動いているERPへのコネクタではなく、小売のオペレーティングシステムそのものです。53件のレビューで4.6、認定5本の中では最もレビュー母数が大きい1本です。

階層2: 接続先が1つではない

Pipe17のShopify App Storeリスティングページ上部

出典: Shopify App Store(Pipe17、2026-09-03時点)

Pipe17はこのカテゴリで最も読みやすいエンタープライズ価格を出しています。$24,000/年 で、月4,000件の注文、5つのコネクター、1つのERPへの接続、発注・在庫移動のサポート、スタンダードサポート。変数がすべて明記されています。自社が月12,000件なら、このカードが自分の価格ではないと即座に分かり、商談で正しい質問ができます。21件のレビューで4.9。

Alloy AutomationのShopify App Storeリスティングページ上部

出典: Shopify App Store(Alloy Automation、2026-09-03時点)

Alloy AutomationはBusinessプランの単一構成で $2,500/月、月100,000アクション、アクティブなワークフロー無制限、ポーリング更新1分間隔、WebhookとAPIコール、チームワークスペース、専任サポートです。必要な月間アクション数に応じて料金が変わるとリスティングに明記されています。

見積もりを取る前に1つ。Alloyはワークフロー自動化で、Shopify Flowは無料です。要件が「Shopifyで何かが起きたら何かをする」なら、Grow以上でFlowと Send HTTP Request で足りないかを先に確認してください。Alloyが価格に見合うのは、ワークフローがShopifyから見えないシステムをまたぐときです。5件のレビューはすべて2022年のものです。

PatchworksのShopify App Storeリスティングページ上部

出典: Shopify App Store(Patchworks、2026-09-03時点)

Patchworksは潔いです。トライアル期間中は無料でインストールできます。Patchworksとの相談後に請求が開始されます。 公開数値は無く、あるふりもしていません。App Storeのレビューは0件です。

この階層にはもう1つ名前が挙がるべきものがあり、そしてスクリーンショットが撮れません。App Storeに存在しないからです。CeligoはShopify App Storeにリスティングを持っていません。 apps.shopify.com/celigo は404で、パートナーページのアプリ数は0です。Shopify–NetSuiteの連携はintegrator.ioとNetSuite SuiteApp経由で導入します。Celigo公式の料金ページにもUSD表示は無く、endpoints and flowsベースの見積もり制です。CeligoのApp Storeリスティングを見せてくる比較記事があったら、それは存在しないものを説明しています。

階層3: ERPを持っておらず、たぶん要らない

Cin7 Core Inventory ManagementのShopify App Storeリスティングページ上部

出典: Shopify App Store(Cin7 Core Inventory Management、2026-09-03時点)

Cin7 Coreは $349/月から で、スタンダードが$349または年$3,839(8%オフ)、Proが$599、Advancedが$1,199です。スタンダードには5ユーザー、2つのアプリ連携、年間受注6,000件、無制限の在庫ロケーションが含まれ、追加ユーザー・連携・APIアクセス・POSレジポータルは月額のアドオンになります。49件のレビューで4.6、14日間の無料体験。

課金の分母に注意が必要です。年間の受注件数であって、月間ではありません。年6,000件は均せば月500件ですが、季節性のある事業に「均した値」は存在しません。

FulfilのShopify App Storeリスティングページ上部

出典: Shopify App Store(Fulfil、2026-09-03時点)

Fulfilは無料インストールで、数字が無い理由をそのまま書いています。「Click schedule a demo to better understand the total software & implementation cost of a Fulfil solution.」ソフトウェア実装、という書き方は、ここに並ぶどのリスティングよりも誠実な一文で、見積もり制のベンダー全社に共通する実際の請求書の形でもあります。30件のレビューで4.9、レビュー20件超の中では最高評価です。

SKUSavvy Mobile WMSのShopify App Storeリスティングページ上部

出典: Shopify App Store(SKUSavvy Mobile WMS、2026-09-03時点)

SKUSavvyは 無料インストール、従量課金 で、リスティングに月額の見積もりスライダーが付いています。月間注文数を入れると単価が出る仕組みです。入口のプランは First 250 Orders — $179/month で、それ以降の注文単価は数量が増えるにつれておよそ$0.20から$0.06まで下がります。

拾っておくべき細部があります。SKUSavvyは発注、POS取引、在庫移動も注文としてカウントします。 社内で在庫を頻繁に動かす運用なら、課金対象の件数はShopifyの注文数ではありません。5件のレビューで4.7、30日間の無料体験。

「Shopify ERPアプリ」で検索している人の多くは、実際にはこの階層から始めるべきです。ピッキング精度、購買、卸の運用が壊れたのなら、倉庫管理や在庫管理のシステムがコネクタ案件の何分の1かで解決します。しかも先にERPを買う必要がありません。

何より先に課金の分母を聞く

これらのアプリの比較が難しい最大の理由は、2社として同じものを数えていないことです。

ベンダー課金される単位
NetSuite ERP Connector機能セット(B2C / POS / B2B)
Robust NetSuite Integrator機能セット+明記されたオンボーディング費
Alloy Automation月間アクション数
Pipe17月間注文数、コネクター本数、ERP接続数
Celigoendpoints and flows
Cin7 Core年間受注件数、ユーザー数、連携数
SKUSavvy注文数(発注・POS・在庫移動を含む)

これらを月額で並べて順位を付けることはできません。できるのは、自社のピーク週にそれぞれの数字がどうなるかを聞くことだけで、そちらのほうが有用な会話です。

レビューデータから見えることが2つあります。ここでは価格が満足度を予測しません。 無料のBusiness Centralコネクタが2.3、月$749のCin7 Omniが1.9である一方、Fulfilは4.9、Brightpearlは4.6です。分けているのはライセンス料ではなく、実装体制とサポートです。そして公開価格が総費用を予測しません。 費用は実装に流れ、この比較で実装費の数字を挙げているリスティングは1本だけです。

この順で判断する

  1. 自社の課題は「無いものリスト」に入っているか。 総勘定元帳、買掛・売掛、発注、原価計算、BOM、需要予測。入っていないならERPアプリは要りません。
  2. すでにERPを持っているか。 持っているならまずベンダー製コネクタです。NetSuite ERP Connector、Dynamics 365 Business Central、Acumatica Cloud ERP、Infor eCommerce Connector。ERP側のライセンスとパートナーの実装費は、App Storeの価格とは別に予算化してください。
  3. ERPは無いが運用が破綻し始めているか。 階層3から始めます。在庫・購買・卸が課題なら月$349のCin7 Core。自社倉庫のピッキング精度が課題ならSKUSavvy。1つのシステムにまとめたくてデモを受ける気があるならFulfilです。
  4. 接続先が複数か(マーケットプレイス、3PL、WMS、PIM)。 それはiPaaSの領域です。大量の注文ルーティングが本丸ならPipe17、フィールドマッピングを自社で握りたいならPatchworksかCeligo、本当にワークフロー自動化が目的ならAlloyですが、その前にShopify Flowで無料で済まないかを確認してください。
  5. 安いERPアプリを探しているか。 存在はします。eShopSyncのSAP Business One Integrationは月$99です。ただし先にスコープを確認してください。これはSAP B1からShopifyへItem GroupsとItemsを片方向に同期するものです。安さはそのまま狭さで、それは率直に書かれています。
  6. Shopify Plusは必要か。 アプリ側の要件としては不要です。Plusが要るのは、ロケーションが10を超えるとき、B2B catalogsが4本以上必要なとき、B2Bのdepositsやpartial paymentsが必要なとき、Flowでcustom partner appのタスクを使うときです。ERP連携そのもののためではありません。
  7. 商談では5つ聞く。 実装費とその実施主体、ERP側のライセンス、課金される単位の超過料金、稼働後にフィールドマッピングを誰が持つか、実装チームが抜けた後のサポート体制。

このカテゴリのApp Storeの価格カードは、価格ではなく着手金です。Shopifyが請求する部分だと読んで、残りは商談の側にあると想定してください。

参考・出典

  • Shopify Help Center: LocationsSetting up locationsInventory CSVShopify FlowB2B featuresB2B external integrations
  • NetSuite Connectorのライセンスと必要なSuiteCloud機能に関するOracle NetSuite公式ドキュメント
  • Celigoの料金ページ、およびShopify App Storeのパートナーページ(App Storeにリスティングが無いことを確認、2026年9月3日取得)
  • 記事中で言及した各アプリのShopify App Storeリスティング、料金タブ、公開レビュー(2026年9月3日取得)
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