この記事でわかること
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「Shopify MagicでAIがセクションを作れるなら、月額のページビルダーは解約していいのか」。この問いに答えるには、まずShopifyヘルプセンターの一文を正確に読む必要があります。
Shopify Magic tools and experiences are available for free, regardless of your subscription plan. However, the access and availability of specific features might vary.
(Shopify Magicのツールと体験は、サブスクリプションプランにかかわらず無料でご利用いただけます。ただし、特定の機能のアクセスと提供状況は異なる場合があります。訳は筆者)
後半が本題です。「Magic全体が無料」であることと、「自分のストアでテーマ生成やブロック生成が使えるか」は別の問題です。
同じ可用性の節には「All generally available features are available to all plans and in all languages.(一般提供されているすべての機能は、すべてのプランおよびすべての言語で利用できます)」という一文も置かれています。つまり原則は全プラン・全言語で、そこから外れる機能には個別の条件が書かれている、という構造です。
そして日本のストアにとって、この差は決定的です。AIテーマ生成には「ストアフロントが英語に設定されていること」という条件が明記されています。一方でAIテーマブロック生成のヘルプページには、その言語条件が書かれていません。同じShopify Magicの中で、機能ごとに前提が違います。
この記事では、2つのAI生成機能が実際に何を作り、どこに保存し、誰が責任を持つのかを一次情報で確定させ、そのうえでページビルダー・セクションアプリ7本と比較します。調査日は2026年9月1日、料金はすべてShopify App Store掲載のUSD表記です。
先に結論
ストアフロントが日本語なら、AIテーマ生成は選択肢から外れます。Shopifyヘルプが英語ストアフロント限定と明記しています。
AIテーマブロック生成は試す価値があります。無料で、Basic以上のプランで使え、生成物は自分のテーマの中に入ります。静的なレイアウトを1〜3個足したいだけなら、これで足りる可能性があります。
ただし、生成されたコードが壊れたときに助けてくれる相手はいません。Shopifyヘルプは、Shopifyサポートもサードパーティのテーマ開発者も対応しないと明記しています。ここがアプリとの最大の差です。
アプリを検討する場合、条件別の推奨は次のとおりです。
- 日本語UIでLP量産とA/Bテストまで内製したい:PageFly ✦ AI Page Builder(無料〜、24 USD/月〜)
- Built for Shopifyバッジを重視し、英語運用で可:EComposer Landing Page Builder(無料〜、25 USD/月〜)
- 月額を増やさず、既製セクションを買い切りで足したい:Section Store: Theme Sections
- AI生成の結果を履歴付きで反復修正したい:Shogun ‑ AI Section Builder(無料〜、19 USD/月〜)
そして「AI生成があるからページビルダーは不要」という結論には、いくつか構造的な反例があります。それも後述します。
AIテーマ生成:英語ストア限定という条件
管理画面のテーマページから、事業内容を記述してテーマを生成できる機能です。Shopifyヘルプには次のように書かれています。
This feature is only available if you're on the free trial, Basic, Grow, or Advanced plans and your storefront is set to English.
(この機能は、無料体験、Basic、Grow、Advancedプランで、かつストアフロントが英語に設定されている場合にのみ利用できます。訳は筆者)
読み落としやすい点が2つあります。ひとつはストアフロントの言語条件。日本語ストアでは使えません。もうひとつは、この列挙にShopify Plusが入っていないことです。Starterプランも対象外で、Starterで使えるテーマはSpotlightのみです。
1回の生成操作で作られるのは最大3件で、生成されたテーマは下書きテーマ(Draft themes)に追加されます。位置づけとしては無料テーマ扱いで、カスタマイズのサポートもShopify提供の無料テーマと同じ扱いになります。ポリシーに違反するトピックでは生成できず、画像の権利についても注意書きがあります。
なお、有料のサードパーティテーマを試用中は、テーマコードの編集もAIコードジェネレーターの利用もできません。
AIテーマブロック生成:本物のLiquidファイルが作られる
テーマエディタでセクションを選び、ブロックを追加 > 生成 からプロンプトを入力する機能です。プロンプトは5語以上が必要と明記されています。
生成を実行すると何が起きるのか。Shopifyヘルプの記述は具体的です。
the new liquid file for the block is added to the blocks folder in your theme's code
(そのブロックの新しいliquidファイルが、テーマのコードのblocksフォルダに追加されます。訳は筆者)
つまり、自分のテーマの中に本物のファイルが作られます。中身はLiquidに加えてHTML、CSS、JSON、JavaScriptを含みます。テーマコードエディタから編集できますし、削除も可能です(削除したファイルは復元できません)。
プロンプトに「テーマエディタで編集できる設定を含めて」と書けば、カスタマイズ設定つきで生成されます。生成後は採用(Keep)・破棄・追加指示(follow up instructions)を選べます。
利用条件
対象プランは無料体験・Basic・Growth・Advanced・Plusです。テーマ生成と違ってPlusが含まれます。Starterプランは対象外です。
テーマ側の条件は「Shopify Theme Storeのすべてのテーマで利用可能」とされる一方、vintageテーマでは利用できません。有料のサードパーティテーマは購入後でなければ使えません。
権限も必要です。ストアオーナー、組織オーナー、管理者、組織管理者、またはコード編集権限を持つストアロールに限られます。
ヘルプと開発者ドキュメントの記述には緊張がある
ここは注意して読む必要がある箇所です。ヘルプセンターは「Theme Storeの全テーマで使える(vintageを除く)」と書いていますが、shopify.dev の該当ページにはより厳しい前提が書かれています。
To make it possible for a section to accept AI generated blocks, it must accept theme blocks.
(セクションがAI生成ブロックを受け入れられるようにするには、そのセクションがtheme blocksを受け入れる必要があります。訳は筆者)
theme blocksは最新のテーマアーキテクチャの機能で、Shopifyヘルプの機能比較表ではOnline Store 2.0の「Theme blocks」欄は非対応(✘)になっています。つまり、OS 2.0テーマだからといって自動的に使えるとは限りません。実際に自分のテーマのどのセクションで「生成」が出てくるかは、テーマエディタで確認するのが確実です。
もうひとつ、開発者向けドキュメントにしか書かれていない仕様があります。生成されたブロックはセクションそのものではないため、Shopifyは _blocks.liquid というプラットフォーム生成のセクションでこれを包みます。このセクションは {% section '_blocks' %} として呼び出せず、テーマエディタのセクション一覧にも現れません。
またtheme blockには言語仕様上の制約もあります。ブロックの外で作られた変数にアクセスできず、snippetのように変数を渡すこともできません。
誰も助けてくれない、という明示
AI生成を評価するうえで、この記述がもっとも重要です。
Assistance with customizing or troubleshooting the code for blocks generated by Shopify Magic isn't supported by Shopify Support and third-party theme developers. If an AI-generated block causes problems with your theme, then you might need to delete it.
(Shopify Magicが生成したブロックのコードのカスタマイズやトラブルシューティングの支援は、Shopifyサポートおよびサードパーティのテーマ開発者のサポート対象外です。AI生成ブロックがテーマに問題を引き起こした場合、削除が必要になることがあります。訳は筆者)
さらに、生成コードは常に完璧とは限らず、エラーや予期しない結果、アクセシビリティやパフォーマンスのベストプラクティスを満たさないコードを生み出すことがあり、レビュー・テスト・品質確認の責任はマーチャント側にある、とも書かれています。
無料であることの対価がここに置かれている、と読むのが正確です。アプリなら開発元のサポート窓口がありますが、AI生成ブロックにはそれがありません。
生成ブロックはテーマに紐づく
Shopifyヘルプは、テーマを切り替えた場合について、テーマエディタ・テーマコードエディタ・言語エディタで管理される内容は各テーマ固有である、と説明しています。生成ブロックはテーマのblocksフォルダにあるファイルなので、別のテーマに切り替えれば、そこには存在しません。移行するなら手動でコピーすることになります。
これはアプリのapp blockと構造が逆です。shopify.devによれば、theme app extensionで作られたアプリはテーマコードを編集せず、テーマエディタに自動的に現れ、全ストアへ一括デプロイされ、バージョン管理され、アセットはShopify CDNから配信されます。
テーマのアップデートについては、Shopifyは「Shopify Magicが生成したliquidファイルは自己完結しているため、テーマストアに新しいバージョンが公開されてもテーマを更新できます」とだけ書いています。更新後のテーマに生成ブロックが引き継がれるとは書かれていません。ここは公式情報で確認できなかった点として扱います。
同様に、生成回数の上限、アプリ連携や外部API呼び出し・メタフィールド参照への対応可否、採用後の再生成可否についても、ヘルプとshopify.devのいずれにも記載がありませんでした。記載がないことは「非対応」の証明ではないため、断定は避けます。
ページビルダー・セクションアプリ7本の比較
| アプリ名 | 主用途 | 無料プランの実上限 | 最低有料額 | 日本語UI | BFS | 評価(件数) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| PageFly ✦ AI Page Builder | ページビルダー+CRO | 1スロット・AIクレジット10 | $24/月 | ○ | × | 4.9(5,681) |
| GemPages Landing Page Builder | ページビルダー+ファネル | 公開1ページ | $29/月 | × | × | 4.9(4,048) |
| EComposer Landing Page Builder | ページビルダー+CRO | 公開1ページ・AIクレジット50 | $25/月 | × | ○ | 4.9(3,349) |
| Shogun ‑ Landing Page Builder | ページビルダー(大規模向け) | 公開不可(下書きのみ) | $39/月 | × | × | 4.8(1,869) |
| Shogun ‑ AI Section Builder | AIセクション生成 | セクション1つ・10プロンプト/日 | $19/月 | ○ | × | 3.5(8) |
| Section Store: Theme Sections | セクションライブラリ | 無料セクションあり | 買い切り | × | ○ | 4.9(2,810) |
| SectionAI ‑ AI Theme Section | AIセクション生成 | 70Kトークン/月 | $14.99/月 | × | × | 5.0(11) |
BFSはBuilt for Shopifyバッジの有無です。評価とレビュー件数は2026年9月1日時点の各アプリ詳細ページの表示値で、日々変動します。
アプリ側もすでにAI生成を持っている
差別化軸は「AIで作れるかどうか」ではなくなっています。PageFlyはAIページ・セクション生成、GemPagesは画像やURLから編集可能なレイアウトを起こすGemAI Image-to-LayoutとMCP経由の構築、EComposerはAI Page Builder、Shogunは別アプリのShogun ‑ AI Section Builder、Section StoreはAIエージェントによるセットアップ、SectionAIはテキストと画像・ワイヤーフレームからの生成を、それぞれ掲載しています。
差はむしろ、テンプレート資産の量、CRO機能、サポート、日本語対応、そしてアンインストール時の挙動に移っています。
アプリにしか到達できない領域
Shopify MagicのAI生成ブロックは、テーマの資産です。そのため次の領域には構造的に届きません。
- 外部サーバーからの動的データ取得。shopify.devによれば、App proxyを使うとアプリはShopify URLへのリクエストを自社サーバーへプロキシし、外部データをストアフロントに描画できます。1アプリ1ルート、
write_app_proxyスコープが必要です - Web PixelやShopify Functionsを伴う処理。PageFlyのデータアクセス欄には「ストア分析の編集:Web pixels」「Shopify Functionsの編集:カートとチェックアウトの検証、カート変換」が含まれます。EComposerにもWeb pixelsの権限があります
- 全ストア横断のバージョン管理と一括デプロイ
- サポート窓口
「A/Bテスト、ヒートマップ、アップセル、ファネル分析まで必要」という要件なら、AI生成ブロックは代替になりません。
アンインストール時の挙動は正反対
ここは解約前に必ず確認すべき点です。
PageFlyの公式ヘルプは、アンインストール時にPageFly経由で公開されたすべてのコンテンツがテーマから削除され、PageFlyのコードとテーマ改変も削除され、復元できないと明記しています。 検索で見つかる古い解説には「公開ページは残る」と書かれたものがありますが、現行の公式ヘルプの記述はこれと異なります。なお、この挙動はアプリ内の Preferences > Account > Uninstall PageFly という専用フローを実行した場合のもので、同じページには残存コードがあれば theme.liquid などから手動で削除するよう促す注記も併記されています。
一方、Section Storeは自社ブログで、セクションはネイティブの .liquid ファイルとしてテーマに直接インストールされるため、アプリをアンインストールしても残ると説明しています。ただしこれはベンダー自身の説明であり、第三者による検証はしていません。
Shopify自身も、一部のアプリはアンインストール時に自動削除されないコードをテーマに追加する、と一般論として注意喚起しています。GemPages・EComposer・Shogun・SectionAIについては、アンインストール後の残存挙動を一次情報で確認できませんでした。
個別に押さえておきたい点
PageFly ✦ AI Page Builder は日本語UIを持つ数少ないページビルダーで、レビュー5,681件と本調査中最多です。無料プランは1スロット(1ページまたは1セクション)とAIクレジット10で、24 USD/月のBuilderから5スロット、A/Bテスト、AI翻訳が使えます。掲載ページにBuilt for Shopifyバッジは表示されていませんでした。
EComposer Landing Page Builder は、今回のページビルダー4本のうち唯一Built for Shopifyバッジを保有しています。無料プランで1ページ/セクションとAIクレジット50、年払い割引もあります。ただし対応言語は英語のみです。
Shogun ‑ Landing Page Builder の無料プランは下書きモードで、一切公開できません。最低有料が39 USD/月と本調査中で最も高い水準です。A/Bテストが別アプリに分離されているなど、機能がアプリ単位で切り出される傾向があります。
Shogun ‑ AI Section Builder は、Shopify Magicのブロック生成に最も近い直接競合です。2025年7月8日公開で、無料プランでセクション1つ・1日10プロンプト、19 USD/月で無制限セクション・1日25プロンプト。プロンプト回数の上限が明示されている点はShopify Magicにない情報です。フルバージョン管理を掲げ、日本語UIも持ちます。ただし評価は3.5(8件)と母数が小さく、判断材料としては弱いのが実情です。レビューには「生成したセクションをAIに修正させられず毎回ゼロから作り直しになる」という詳細な指摘が1件ありますが、開発元が公開の場で否定しており、どちらとも断定できません。
Section Store: Theme Sections はBuilt for Shopifyバッジを持ち、レビュー2,803件。買い切りモデルでテーマエディタから離れない設計です。ただしApp Store掲載ページには「Free to install. Additional charges may apply.」とあるだけで具体的な金額の記載がなく、自社サイト内でもPlusの月額が15 USDと10 USD、セクション数が700点以上と730点以上で食い違っていました。実際の費用は導入前に直接確認する必要があります。
SectionAI ‑ AI Theme Section は画像やワイヤーフレームからセクションを起こせる点が特徴で、Proプラン以上には開発者による手動構築・修正の枠が月1〜3回付きます。ただしレビューは11件のみで、利用期間は「8分」「約1時間」「17分」など大半が数分から数日に集中しています。2か月利用の1件を除けば、長期運用の評価材料にはなりません。
判断の順序
- Starterプランなら、AI生成は両方とも使えません。カスタムセクションやブロックの追加自体がサポート外です
- ストアフロントが日本語なら、AIテーマ生成は使えません。ブロック生成は言語条件の記載がないため、テーマエディタで試してみる価値があります
- vintageテーマ、またはtheme blocksを受け付けるセクションがないテーマなら、AIブロック生成は使えません。テーマ移行かアプリのどちらかを選ぶことになります
- 静的なレイアウトを1〜3個足したいだけで、権限があり、コードの責任を自分で持てるなら、まずAIブロック生成を無料で試すのが合理的です
- 同じセクションを複数テーマ・複数ストアで使い回したいなら、アプリです。app blockは全ストアへ一括デプロイされ、バージョン管理されます。ただしShopifyヘルプは、公開テーマを切り替えた場合は新しいテーマでアプリを再度有効化する必要があると書いています。「何もせずに引き継がれる」わけではありません
- A/Bテスト・ヒートマップ・アップセル・ファネル分析まで必要なら、ページビルダーです。日本語UIが必須ならPageFly、Built for Shopifyを重視し英語運用でよいならEComposer
- トラブル時に責任を持って直してくれる相手が必要なら、Shopify Magicは選択肢になりません。アプリかShopifyパートナーを選んでください
- アプリを解約する前に、アンインストール時の挙動を必ず確認する。PageFlyは公開コンテンツごと消えます
本記事の料金・評価・機能は2026年9月1日時点のShopifyヘルプセンター、shopify.dev、Shopify App Store、および各アプリ開発元の公式ドキュメント掲載情報にもとづきます。Shopify MagicのAI機能は、プラン・テーマアーキテクチャ・ストアフロント言語・ユーザー権限によって利用可否が変わります。導入前に必ずご自身の管理画面でご確認ください。
Shopifyの各バリエーションにはbarcodeフィールドがあり、bin location(棚番)もpick listも今や標準機能です。それでも標準にない画面がひとつだけあります。梱包台で商品をスキャンして、Shopifyが「この注文で合っている/違う」と答える瞬間です。Shopify POSのバーコードスキャンは、カートへの商品追加、検索、在庫転送の受け取りのために文書化されていて、オンライン注文の明細を検品するためのものではありません。2026年9月2日時点でUS App Storeの実在アプリ7本の料金を確認したところ、課金の分母が5種類に分かれていました。注文数、スキャナー台数、ユーザー数、フルフィルメント件数、そして定額です。月5,000件の出荷では、同じ作業がFulfil‑IT ‑ Scan & Packで14.99ドル、Pickware ERP & WMSで938ドルになります。