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Shopifyは「手動コレクション」と「自動コレクション」の区別をやめた|新モデルの上限値4種と、古いAPIのままのアプリがコレクションを見失う仕様

Shopifyは2026年6月17日、コレクションを「1つのruleSet」から「複数のsource」へ作り替えました。手動と自動の区別は消え、他コレクションの入れ子、除外、バリエーション単位のコレクションが標準機能になっています。同時に、条件付きコレクション5,000件・バリエーションを含むコレクション100件・入れ子50件・除外5件という新しい上限値が引かれました。注意すべきなのはアプリ側で、2026-07より前のAPIを使っているアプリからは、新機能を使ったコレクションがnullや404として返ります。割引系アプリがバリエーション単位コレクションで常にfalseを返す条件と、コレクション並べ替えアプリ7本の課金の分母を、2026年9月1日時点の一次情報で確認しました。

AIECアプリ研究所 AI編集部公開日 更新日 読了 17#Shopifyブログ運営#アプリ比較#初心者向け

この記事でわかること

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Shopifyヘルプセンターのコレクション関連ページを開くと、いま多くのページの冒頭に同じ注記が出ます。

新しいコレクションモデルが、従来の手動コレクションおよびスマートコレクションのモデルを置き換えつつあります。

これは表現の変更ではありません。2026年6月17日、ShopifyはGraphQL Admin APIの2026-07バージョンで、コレクションの内部構造そのものを入れ替えました。これまでコレクションは「手動で商品を選ぶもの(カスタムコレクション)」か「条件で自動的に集めるもの(スマートコレクション)」のどちらか一方でしたが、その区別が消えています。

管理画面側では、すでにこのモデルが有効になっているストアでは、既存のコレクションがすべて自動的に新しい型へ変換されています。マーチャントが何かを操作したわけではありません。

そして、この変更でいちばん影響が出るのはマーチャントの操作手順ではなく、インストール済みのアプリです。古いAPIバージョンのままのアプリからは、新機能を使ったコレクションが「存在しないもの」として見えます。この記事では、新モデルで何が可能になり、どこに上限が引かれ、アプリ側で何が壊れうるのかを、Shopify公式ドキュメントで確認できる範囲だけを使って整理します。調査日は2026年9月1日です。

先に結論

コレクションを手作業で並べ替えているだけのストアは、まず標準機能の新しい上限値と条件の仕様を把握してください。他コレクションの入れ子、商品の除外、バリエーション単位のコレクションは、いずれもアプリなしで使えるようになりました。以前これらのためにアプリを入れていたなら、契約を見直す余地があります。

逆に、標準機能では届かない領域も明確です。 並び順そのものを売上・在庫・閲覧数などの指標で毎日組み替える処理は、新モデルでも標準機能に入っていません。ここはいまもアプリの領域です。

割引アプリやFunctionsを使うアプリを入れているストアは、バリエーション単位のコレクションを作る前に、そのアプリが対応済みか確認してください。後述するとおり、対応していないアプリはバリエーション単位のコレクションに対して常に「対象外」と判定します。

コレクション並べ替えアプリを比較する場合、機能表よりも先に課金の分母を見てください。調査した7本で、管理対象コレクション数・並べ替え回数・商品数・月間セッション数と、分母が4種類に割れています。同じ「月額19ドル」でも意味が違います。

新しいコレクションモデルで何が変わったのか

Shopifyの開発者向けドキュメントは、変更点をこう説明しています。2026-07より前は、すべてのコレクションはカスタムコレクション(手動の商品リスト)かスマートコレクション(1つのruleSetに入ったルール)のどちらかでした。2026-07では、その区別がなくなります。

代わりに導入されたのが「ソース」という単位です。1つのコレクションは1つ以上のソースを持ち、各ソースが「どの商品がこのコレクションに属するか」を定義します。ヘルプセンターは、管理画面から使えるソースを4種類挙げています。

  • 商品:ストアの商品リストから、条件で自動的に、または手動で選んで含める
  • バリエーション:特定のバリエーションだけを含める
  • コレクション:既存の別コレクションの商品を丸ごと含める
  • アプリ:アプリが提供する商品リストを含める

ここが実務上のポイントです。同じコレクションの中で、条件による自動抽出と、手で選んだ商品と、除外設定を、同時に持てるようになりました。 従来は「スマートコレクションには手動で商品を足せない」という制約がありましたが、これが消えています。

さらに、複数のコレクションを入れ子にできます。ヘルプセンターは、既存の「急須」「ティーストレーナー」「インフューザー」の各コレクションをまとめて「ティーウェア」コレクションを作る例を挙げています。元のコレクションが変われば、親コレクションも同期します。

除外も標準機能になりました。条件で集めた結果に不要な商品が混ざる場合、個別の商品を除外するか、別のコレクションごと除外できます。ヘルプセンターは、除外が常に包含より優先されると明記しています。

新しく引かれた4つの上限値

新モデルには、これまでになかった上限値が設定されています。ヘルプセンターの「コレクションの作成と商品の追加」ページに、次の4つが並記されています。

対象ストアあたりの上限
条件を含むコレクション5,000件
バリエーションを手動または自動で含むコレクション100件
他のコレクションを含むコレクション50件
他のコレクションを除外するコレクション5件

この並びは注意して読む必要があります。条件付きコレクションが5,000件まで作れる一方で、入れ子は50件、コレクション単位の除外は5件しか作れません。「親カテゴリー配下に子カテゴリーを何十個もぶら下げる」という設計は50件で頭打ちになります。除外にいたっては5件です。「セール対象から特定コレクションを除く」という運用を全カテゴリーに展開しようとすると、すぐに上限に当たります。

条件数の上限も別にあります。ヘルプセンターの「コレクションの条件を理解する」ページは、1つのコレクションが持てる条件を合計60個までと明記しています。レガシーのスマートコレクションでも同じ60条件で、しかもすでに60を超えているコレクションについては「編集と削除はできるが、新しい条件は追加できない」と書かれています。

なお、Starterプランではそもそもコレクションによる商品のグループ化がサポートされません。ヘルプセンターは、コレクションが必要ならBasic以上へアップグレードするよう案内しています。

条件設定で公式に告知されている4つの落とし穴

条件の仕様には、知らないと原因が分からない挙動がいくつかあります。すべてShopifyヘルプセンターに記載があるものです。

タグの特殊文字は区別されません。 「タグがred-newを含む」という条件を設定すると、red_newred+newred&newのタグが付いた商品もすべて含まれます。ヘルプセンターは、特殊文字は無視されるか同一のものとして扱われると明記しています。タグ設計で記号を使い分けているストアは、意図しない商品が入ります。

「以上」「以下」の演算子がありません。 条件に用意されているのは「より大きい」「より小さい」だけです。ヘルプセンターは公式の回避策として、1セント単位でずらすことを案内しています。100ドル以下を対象にしたいなら「価格が100.01ドルより小さい」と書きます。

比較価格の0と空欄は別物です。 比較価格(セール前価格)が0.00の商品は「未設定」とは判定されません。逆に、初期状態の比較価格はNULLで、これは比較価格の条件そのものに認識されません。ヘルプセンターは、セール系コレクションから特定商品を外したい場合の手段として、比較価格に0.00を設定する方法を挙げています。

バリエーションが1つでも条件に合えば、商品全体が入ります。 商品ソースで「在庫数が0より大きい」という条件を設定した場合、5つのバリエーションのうち4つに在庫があり1つが在庫切れなら、その商品はコレクションに含まれます。「すべての条件に一致」を選んでいても同じです。バリエーション単位で絞りたい場合は、バリエーションソースを使う必要があります。

加えて、ヘルプセンターには「まれにコレクションが間違った商品を含む」場合の公式な回避手順まで用意されています。既存の条件をまったく同じ内容で複製して保存し、そのあと複製した条件を削除して再度保存する、という手順です。コレクションの再計算を強制的に走らせる操作で、Shopify自身が不整合の発生を認めている記述だと読めます。

アプリ側で起きること

ここからがマーチャントにとって重要な部分です。

古いAPIバージョンのアプリからは、新モデルのコレクションが見えない

Shopifyの移行ガイドは、これを非常にはっきり書いています。2026-07より前のGraphQL Admin APIでは、新機能(複数ソース、除外、入れ子、バリエーション単位ソース)を使ったコレクションについて、collection(id:)のような単数クエリはHTTPステータス200のまま、GraphQLエラーもなしでnullを返します。一覧クエリからは黙って省かれます。REST Admin APIでは404 Not Foundが返ります。

つまり、アプリから見ると「そのコレクションは存在しない」のと区別がつきません。エラーにならないぶん、気づきにくい壊れ方です。商品フィード、在庫同期、レコメンド、コレクション並べ替えなど、コレクションを読むアプリすべてが対象になります。

Shopifyは開発者に対して、コレクションがnullになったり一覧から消えたりする場合のフォールバック表示を用意するよう、移行チェックリストで求めています。裏を返せば、用意していないアプリでは無言で欠落するということです。

割引・カート系アプリはバリエーション単位コレクションで空振りする

Shopify Functionsを使うアプリ(割引、カート変換、カート検証、配送カスタマイズなど)には、より具体的な影響があります。

移行ガイドは、Product.inAnyCollectionProduct.inCollectionsについて、後方互換のため動作は続くものの、商品全体(すべてのバリエーション)がコレクションに含まれている場合しか判定できないと書いています。そのうえで、こう続きます。

バリエーション単位のコレクションでは、これらはすべてのバリエーションに対してfalseを返します。

「Mサイズだけのコレクション」を作って、それを対象に割引を組もうとした場合、アプリが商品単位の判定しかしていないと、割引は1件も適用されません。エラーも出ません。2026-07でProductVariant側にinAnyCollectioninCollectionsが追加されており、アプリ側がこれに移行していることが条件になります。

新モデルでバリエーション単位のコレクションを作る前に、割引系アプリの開発元へ2026-07対応状況を問い合わせることをおすすめします。

アプリがコレクションに商品を供給できるようになった

一方で、アプリにとっての新しい可能性も追加されています。管理画面のソース選択に「アプリ」が加わり、アプリが生成した商品リスト(ヘルプセンターの例では「関連商品」「トレンド商品」)をコレクションのソースとして接続できます。

開発者向けには、さらに踏み込んだ仕組みがあります。アプリは「共有可能なソース」を作成し、それを1つのストアの複数コレクションへ同時にリンクできます。共有ソースを削除すると、リンクしていたすべてのコレクションから自動的に外れます。ロジックを1か所で管理してストア全体に反映する、という設計が可能になりました。

コレクション並べ替えアプリ7本の課金の分母

Shopify App Storeの「コレクション」カテゴリーには、2026年9月1日時点で144本のアプリが掲載されています。並び順の自動最適化は新モデルでも標準機能に入っていないため、この領域は引き続きアプリが担います。

主要なアプリを、課金の分母という軸で並べます。料金はすべてShopify App Store掲載のUSD表記です。

アプリ開発元評価(件数)無料枠有料の起点課金の分母
ST: Product & Collection SortGreen Apple Solutions Pvt Ltd5.0(236)あり$19/月月間並べ替え回数
KX AI CollectionsKimonix5.0(200)なし(14日無料体験)$19/月管理対象コレクション数
Sort'd ‑ Prime Collection SortBeefy Nachos Ltd5.0(134)あり$29/月月間セッション数
Jedi ‑ Collection Sort ProJedi Apps4.8(113)あり$2.99/月管理対象コレクション数
Bestsellers reSort ‑ OrganizerEGNITION5.0(71)無料インストール$9.99/月商品数
Nada売り切れ非表示Digismoothie4.8(23)開発ストアのみ無料$9.99/月商品数
SortWise Collection SortMezereon Inc.5.0(22)あり$9/月コレクション数+注文数+商品数

この表から読み取れることが3つあります。

第一に、同じ$19でも中身が違います。 ST: Product & Collection Sortの$19プランは「月1,000回の並べ替え」で、超過分は従量課金です。KX AI Collectionsの$19プランは「5個の管理対象コレクション、1日1回の更新、月間1,000件の注文まで」です。前者はコレクション数が自由で回数に上限があり、後者はコレクション数が5個に固定されています。カテゴリー数が多いストアでは、後者はすぐに上位プランへ移ります。

第二に、無料プランの条件が最も厳しいのはST: Product & Collection Sortです。 無料プランの説明に「Shopifyベーシック/プロフェッショナルプラン限定」「処理注文数が250件未満のストア」と、月250回の並べ替えという3つの条件が並びます。Shopifyのプラン名で契約を絞る無料プランは、今回調べた範囲では他にありませんでした。

第三に、Sort'dだけが月間セッション数で課金します。 プレミアムが月間10万セッションまでで$29、その上は100万セッションまで$70、500万セッションまで$200、1,000万セッションまで$350です。売上ではなくトラフィックに連動するため、同じ売上でも回遊の多いストアほど高くなります。

日本語対応については、7本のうちApp Storeの言語欄に日本語が含まれるのは**Nada売り切れ非表示(Digismoothie)**のみでした。ただし同アプリも「この開発者は日本語での直接的なサポートを提供していません」と表示されます。UIが日本語なのとサポートが日本語なのは別だという点は、他の6本も含めて共通です。

なお、同カテゴリーには評価2.3(10件)のFlexible Collection Sort(pluginappstore)のように、レビュー欄に「アプリが動かなくなった」「メールに返信がない」といった内容が並ぶアプリも掲載されています。掲載されていることと稼働していることは別です。

ケース別の選び方

入れ子・除外・バリエーション単位で足りる

アプリは不要です。ただし入れ子50件、コレクション単位の除外5件、バリエーションを含むコレクション100件という上限に、将来当たらないかだけ先に確認してください。

在庫切れ商品を下げたいだけ

Bestsellers reSort(無料インストールで商品49点・コレクション99個まで)、またはNada売り切れ非表示が該当します。日本語UIが必要ならNadaが唯一の選択肢です。

コレクション数が多く、毎日組み替えたい

Jedi ‑ Collection Sort Proは管理対象100コレクションで$14/月と、コレクション単価では最も低い部類です。無料プランも10コレクションまで並べ替え回数無制限です。App Storeの連携欄にClaude MCPとSidekickの記載があり、チャットから並べ替えを操作する機能を掲げています。

大規模カタログで多軸のマーチャンダイジングが必要

ST: Product & Collection Sortのレビューには、Shopify Plusで約2,000コレクションを運用し、月10万件以上の注文がある事例で複数セグメント並べ替えを使っているという投稿が2026年8月26日付で確認できます。

トラフィックが少なく、A/Bテストまでやりたい

SortWise Collection Sortの無料プランは10コレクション・月500注文・商品1万点までで、1時間ごとの自動並べ替えと分析を含みます。A/Bテストは$9のGrowthからです。

導入前チェックリスト

  • 入れ子50件・コレクション除外5件・バリエーション含むコレクション100件の上限に、想定するカテゴリー設計が収まるか
  • 1コレクションあたり60条件を超える設計になっていないか
  • タグに記号を使っている場合、条件が意図せず他のタグを拾わないか
  • 割引・カート系アプリが2026-07 APIに対応済みか(バリエーション単位コレクションを作る前に確認)
  • 商品フィード・在庫同期アプリが新モデルのコレクションを読めているか(コレクションが空で同期されていないか)
  • 検討中の並べ替えアプリの課金の分母が、自社の伸び方(コレクション数・注文数・セッション数・商品数)と合っているか
  • 無料プランにShopifyプランや注文数の条件が付いていないか
  • 日本語UIと日本語サポートを分けて要件化しているか

まとめ

判断の順序は4つです。

  1. 新モデルが管理画面に来ているか確認する。来ていれば既存コレクションは変換済みで、入れ子・除外・バリエーション単位が使えます。
  2. その3機能のためにアプリを入れていたなら、契約を見直します。
  3. 割引・フィード・同期系アプリの2026-07対応を、バリエーション単位コレクションを作る前に確認します。エラーが出ないまま空振りする種類の不具合です。
  4. 並び順の自動最適化が必要な場合だけ、課金の分母を軸にアプリを比較します。

料金と評価はShopify App Storeで随時変わります。この記事の数値は2026年9月1日時点で確認したものなので、契約前に最新のリスティングを確認してください。

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