
ブログが止まる理由として「何を書けばいいかわからない」がよく挙がります。でも、書くことがないストアはほとんどありません。あるのは、お客様から届いた質問、商品を選ぶときの迷い、買ったあとの困りごと。足りないのは題材ではなく、それを記事の形にするときの型です。
この記事は、Shopifyブログ活用の型カタログです。どんな場面でどんな記事を書けるのかを5つに分け、それぞれの型について、Shopify標準ではどう作るのか、Smart Agent Blogならどのブロックを使うのかまで示します。
記事を書く工程そのものはShopifyブログの書き方にまとめてあります。ここでは「何を作るか」だけを扱います。
- 5つの場面と、それぞれで書ける記事の型
- 型ごとに、Shopify標準でどこまで作れるか
- 型ごとに、Smart Agent Blogのどのブロックを使うか
- 自分のブログに足りていない場面の見つけ方
- 最初の8週間で出す4本の組み立て方
「何を書けばいいかわからない」の正体
Smart Agent Blogのご提案のために、2026年8〜9月に日本のShopifyストア110件のブログを確認しました。約4割にあたる42件は、記事がない、数本で止まっている、または1年以上更新されていない状態でした。
確認した110件の業種は、雑貨・インテリア24件、アパレル23件、食品・飲料・酒18件、美容・健康13件、スポーツ・アウトドア9件、文具・ホビー7件、家電・ガジェット7件、ペット2件、その他7件でした。業種はばらばらですが、止まっているストアの記事の傾向は似ています。多いのは新商品とセールの告知で、それ以外の記事がほとんどありません。
告知は書ける人が限られませんし、書く材料もはっきりしています。だから最初に書かれます。逆に言えば、告知以外の型を持っていないと、告知のネタが尽きた時点でブログも止まります。
型は、読者がどこにいるかで分かれます。次の5つです。

以降、それぞれの場面で書ける型を具体的に見ていきます。
買う前の不安をなくす記事
オンラインでは、実物を触れません。触れないぶん、買う前の疑問がそのまま離脱の理由になります。「このサイズで合うのか」「洗えるのか」「AとBはどう違うのか」。この疑問に答える記事は、検索からも入ってきます。
この場面の主な型は3つです。
| 型 | 書くこと | 効きどころ |
|---|---|---|
| よくある質問 | 問い合わせで繰り返し届く質問と、その答え | 問い合わせの件数が減る |
| サイズガイド | 実寸表、測り方、迷ったときの選び方 | 返品・交換の理由が減る |
| 2商品の比較 | 違い、向いている人、価格差の理由 | 選べずに離脱する人を減らす |
よくある質問記事は、いちばん書きやすい型です。答えはすでに接客の中にあり、調べ直す必要がありません。同じ質問が3回来ていれば、それは記事1本分です。

Shopify標準ではどう作るか
標準のリッチテキストエディターだけで、この3つの型はすべて作れます。
- よくある質問:質問を見出しにして、その下に答えを段落で書きます。注意点は太字にして目立たせます
- サイズガイド:表の挿入で寸法表を作ります。標準のエディターは表の挿入に対応しているので、外部ツールは不要です
- 比較記事:同じく表で違いを並べ、それぞれの商品ページへリンクを貼ります
不足するのは、注意点の見せ方と、記事から商品への進み方です。太字だけでは本文に埋もれますし、リンクはURLを貼る方式なので、価格や画像は自分で書き足すことになります。
Smart Agent Blogではどのブロックを使うか
質問は見出し2と見出し3、答えは段落。ここは同じです。変わるのは次の3つです。
- コールアウト:条件や注意点を、本文と色の違う枠で示します
- 表を作成:寸法表や比較表をエディター内で作ります
- 目次:見出しから自動で作られるので、質問が10個あっても読者は探している質問にすぐ飛べます

型ごとの詳しい作り方は、よくある質問記事の作り方、サイズガイドの書き方、商品の比較表を記事に載せるにあります。商品ページとの書き分けは商品ページとブログ記事の違い、注意書きの見せ方はコールアウトで注意点を目立たせるをご覧ください。
買ったあとを支える記事
買ったあとの記事は、売上に直結しないように見えて、実際には3つの効果があります。問い合わせが減ること、商品を長く使ってもらえること、そして検索からの新規読者が来ることです。「◯◯ 洗い方」「◯◯ 使い方」は、買った人だけでなく、買う前に調べている人も検索します。
この場面の主な型は3つです。
- 使い方ガイド:開封から最初の1回まで。写真か動画があると一気に伝わります
- お手入れ・保管:洗い方、干し方、しまい方、やってはいけないこと
- トラブル時の対処:壊れた、汚れた、サイズが合わなかったときの手順と連絡先
商品に同梱している説明書の内容を、そのまま記事にしてもかまいません。紙の説明書は失くされますが、記事は検索で見つけてもらえます。
Shopify標準ではどう作るか
手順は番号付きリストで書き、工程ごとに画像を挿入します。動画を見せたい場合は、YouTubeやVimeoなどの動画サービスにアップロードしてから、リッチテキストエディターの動画の挿入で埋め込みます。標準のエディターにはファイルを直接置く形の動画機能はないため、この一手間が必要です。
このとき気をつけたいのは、画像と説明が縦に積み上がることです。標準では画像と文章を横に並べる指定が細かくできないため、手順が10個ある記事は縦に長くなります。
Smart Agent Blogではどのブロックを使うか
- 番号付きリストと画像:手順の基本
- 2カラム:左に写真、右に説明。手順が多いほど効きます
- 動画:YouTubeのURLのほか、動画ファイルのURL、パソコンからのアップロード、Shopifyにすでにある動画からも選べます
- コールアウト:「これだけはやらないでください」を目立たせます
詳しくは使い方ガイド記事の作り方、お手入れ方法の記事、ブログ記事に動画を埋め込む、2カラム・3カラムで画像と説明を並べるにまとめています。
選ぶきっかけをつくる記事
商品ページは、すでに欲しいものが決まっている人のための場所です。まだ決まっていない人には、選ぶきっかけが要ります。「誰かへの贈り物」「スタッフはどれを使っているのか」「これと一緒に何を買うか」。ブログはこの役割に向いています。
主な型は3つです。
| 型 | 書くこと | 使いどころ |
|---|---|---|
| ギフトガイド | 予算別・相手別のおすすめと、選び方の基準 | 母の日、父の日、年末、誕生日 |
| スタッフの愛用品 | 実際に使っている物と、その理由 | 通年。人柄が出る |
| 合わせ買いの提案 | 一緒に使うと良い組み合わせ | 消耗品、付属品のあるストア |
この場面の記事では、商品をまとめて見せられるかどうかで見え方が大きく変わります。調査では、商品名・画像・価格をまとめたカードを置いた記事は、記録した113記事で1件もありませんでした。

Shopify標準ではどう作るか
商品を並べる部分は、手作業になります。商品ごとに画像を用意して本文に挿入し、商品名を書き、価格を書き、商品ページへのリンクを貼る。12点紹介するなら、これを12回繰り返します。
作れないわけではありません。実際、手で組んだギフトガイドは多くのストアで公開されています。問題は、そのあとです。価格が変わったとき、売り切れたとき、商品を差し替えたときに、記事側も手で直す必要があります。季節が終わるころには情報が古くなっている、という事態が起きやすい型です。
そのうえで、標準だけでも今日できることがあります。商品を並べる前に「選び方の基準」を3行書いてください。相手別、予算別、香りや色の好み。基準があるだけで、読者は選べるようになります。
Smart Agent Blogではどのブロックを使うか
- コレクションを挿入:Shopifyのコレクションを1つ選ぶと、画像・商品名・価格がまとめて表示されます。「コレクションブロックを編集する」から、見出し、説明文、表示する商品数、パソコンとスマートフォンでの列数を調整できます。商品情報はShopifyのコレクションから読み取られるため、価格を変えても記事を書き直す必要はありません
- 商品を挿入:1点だけ強く案内したいときに使います。在庫がない商品には「売り切れ」が付きます
- 吹き出し:スタッフの一言を会話の形で置きます。愛用品の記事では、これが本体になります
先にShopify側で「母の日ギフト」のようなコレクションを作っておけば、記事はコレクションを選ぶだけで組み上がります。
型ごとの詳細はギフトガイドの作り方、スタッフの愛用品を紹介する記事、記事から合わせ買いを提案する、関連商品をまとめて見せるコレクションブロック、吹き出しでスタッフの一言を入れるにあります。
お店と人を見せる記事
同じ商品を扱う店が他にもあるとき、選ばれる理由は価格か、店そのものです。後者を作るのがこの場面の記事です。すぐに売上にはなりませんが、リピーターとブランドの記憶に効きます。
主な型は3つです。
- 商品の背景:なぜこれを作ったのか、なぜこれを仕入れたのか。素材や産地、作り手の話
- スタッフ紹介:誰が選び、誰が梱包しているのか
- お客様の声:許可を得たうえで、実際の感想を引用します
この型を書くときの注意は、自分語りで終わらせないことです。「私たちのこだわり」ではなく「このこだわりが、あなたの使い勝手にどう効くか」まで書くと、読み物として成立します。
Shopify標準ではどう作るか
写真と文章で組み立てます。お客様の声は引用の書式で示せます。
制約は著者です。Shopify標準のブログ記事では、著者に選べるのはストアオーナーか、管理アクセス権を持つスタッフだけです。実際に書いた販売スタッフの名前で出したい場合、標準のままでは難しいことがあります。
Smart Agent Blogではどのブロックを使うか
- 2カラム:写真と文章を横に並べ、読み物らしい見た目にします
- 引用:お客様の声や、作り手の言葉を本文と区別します
- 著者:「設定」→「著者管理」から、名前・画像・役職・説明・SNSのURLを登録します。管理アクセス権とは切り離されているので、実際に書いた人の名前で出せます
著者プロフィールは、記事のたびに書き直す必要がありません。一度作れば、その人の記事すべてに表示されます。登録の手順は著者を登録する、書き方はブログ記事に著者プロフィールを表示すると商品の背景を伝える記事をご覧ください。
お店の動きを知らせる記事
最初に書かれるのがこの型で、多くのストアではここで止まります。止まる理由は、告知が「起きたこと」に依存しているからです。新商品がなければ書けません。
そこで、告知の型を少し広げます。
| 型 | 書くこと |
|---|---|
| 新商品の告知 | 発売日、特徴、既存商品との違い、買える場所 |
| 季節の特集 | その季節に合う商品の使い方。毎年使い回せます |
| 売り切れ後の案内 | 再入荷の見込み、代わりになる商品 |
| 値上げ・仕様変更のお知らせ | 理由と、いつから変わるか |
このうち、季節の特集は年間計画に組み込めます。去年書いた記事を今年少し直して再公開する形でも十分です。
Shopify標準ではどう作るか
Shopify管理画面のブログ記事は、公開日時を予約できます。発売日の朝に公開したい記事を、前日までに書いて予約しておけます。
季節の記事を毎年使う場合は、同じ記事を更新するか、新しい記事を作るかを決めておきます。同じ記事を更新すればURLが変わらないので、これまでに貼ったリンクや共有された投稿がそのまま使えます。
Smart Agent Blogではどのブロックを使うか
公開状態を「予約する」にすると、公開日と非公開日を指定できます。公開日と非公開日の両方を設定すれば、期間限定の記事も作れます。キャンペーンの告知を自動で下げたいときに使えます。
新商品の記事には「商品を挿入」を置いておきます。公開と同時に、記事から商品ページへ進める状態になります。商品が下書きや非表示のままだと選べないため、先にShopifyで公開しておいてください。
告知以外の記事を増やす考え方はセール告知以外に何を書くか、新商品記事の型は新商品の告知記事、年間の組み立ては季節ごとのコンテンツカレンダー、売り切れ商品の扱いは売り切れた商品を記事でどう扱うかにまとめています。
Shopify標準でどこまで作れるか
ここまで見てきたとおり、5つの場面のどの型も、Shopifyの標準機能だけで作れます。見出しで構造を作り、表で比較を見せ、画像で手順を示し、リンクで商品ページへ送り、公開日を予約する。ここまではアプリなしで完結します。

差が出るのは、商品を扱う型と繰り返し使う型です。
ギフトガイドや合わせ買いのように商品を並べる記事は、標準では1点ずつ手で組み、価格が変わるたびに手で直します。コレクションブロックはこの部分を丸ごと置き換えます。
また、よくある質問やサイズガイドのように長くなる記事では、目次の有無が読みやすさを分けます。標準で目次を付けるにはHTMLを直接編集することになり、見出しを足すたびに手直しが必要です。
逆に、商品を並べない型――商品の背景、スタッフ紹介、トラブル対処――は、標準機能だけでも十分に作れます。まずはこのあたりから1本書いてみるのが、いちばん早い始め方です。
どこから始めるか
まず、自分のブログに足りていない場面を探します。過去の記事を「読者がどこにいるか」と「記事の主役は商品か店か」で分けてみてください。

多くのストアでは、左上(商品を選ぶための記事)に告知が数本あるだけで、残りの3枠が空いています。空いている枠から1本書くと、既存の記事と内容が重なりません。
順番に迷う場合は、次の並びをそのまま使ってください。

この4本を選んだ理由は3つあります。よくある質問は答えが手元にあるので最初の1本に向くこと、使い方とお手入れは検索から人が来ること、スタッフの愛用品と商品の背景は他店が真似できないことです。
書く工程はShopifyブログの書き方、続けるための仕組みはShopifyブログのノウハウにまとめています。
よくある質問
扱う商品が少なくても、記事の型は足りますか
足ります。商品が5点でも、1点につき「よくある質問」「使い方」「お手入れ」「選び方」の4つの角度があります。商品が少ないストアほど、1点あたりを深く書けるという利点もあります。
同じ型の記事を何本も書いても大丈夫ですか
問題ありません。ただし、対象を変えてください。「サイズガイド」を3本書くなら、商品カテゴリごとに分けます。同じ対象で同じ型の記事が2本あると、どちらを見せるべきかが曖昧になり、どちらも埋もれます。似た記事が増えてきたら、1本にまとめるか、片方を別の角度に書き換えます。
どの型をAIに書かせるのが向いていますか
一般的な知識の部分が多い型――使い方、お手入れ、季節の特集――は、AIの下書きが使いやすい型です。逆に、スタッフの愛用品やお客様の声のように、実際に見聞きした内容が中身になる型は、人が書く部分が大半になります。Smart Agent Blogでは「記事の目的」を「SEO・集客記事」「解説・読み物記事」「商品紹介・比較記事」「キャンペーン記事」から選べるので、書かせたい型に近いものを指定します。設定はAIで記事を定期提案してもらうをご覧ください。
まとめ
- 書くことがないのではなく、告知以外の型を持っていないだけ
- 型は5つの場面に分かれる。買う前、買ったあと、選ぶきっかけ、お店と人、お店の動き
- どの型もShopify標準で作れる。手作業になるのは、商品を並べる記事と、長くて目次が要る記事
- 足りない場面から1本ずつ埋めると、既存の記事と内容が重ならない
まずは、問い合わせで3回以上届いた質問を1つ選んでください。それが最初の1本になります。
