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Shopifyカーボンオフセットアプリは「誰が払うか」で全部決まる|Plus以外のストアでは顧客はチェックアウトで払えない

Shopify App Storeのカーボンオフセットアプリは、まず1つの問いに答えなければ何も始まりません。ストアが負担するのか、顧客がオプトインするのか、その両方か。この答えが課金モデルも、アプリが載るストアの面も、その後に表示してよい主張も決めます。2026年9月2日時点で米国版App Storeの6本を確認しました。Shopifyの公式ヘルプによれば、Planetのチェックアウト拡張機能はShopify Plusプラン限定です。つまりPlus以外のストアでは、顧客の負担分はチェックアウトではなくテーマ上のバッジに置かれます。単価も比較できません。Ecologiは炭素除去1kgあたり0.28ドル、Greensparkは有料プランでCO2e 1kgあたり0.01ドルと表示しています。そしてCrbonFreeの料金カードには「マーチャントは合計金額の40%を保持」と書かれている一方、ShopifyのPlanetのドキュメントには「Shopifyは一切手数料を取らない」と書かれています。

AIECアプリ研究所 AI編集部公開日 更新日 読了 20#Shopifyブログ運営#アプリ比較#初心者向け

この記事でわかること

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このカテゴリのアプリは、何をするより先に1つのことを決めなければなりません。注文が入り、誰かが炭素除去の費用を負担しなければならないとき、それは誰のお金なのか。

答えは3通りです。ストアが自分の粗利から払う。顧客がオプトインして上乗せ分を払う。あるいは両方。この1つの選択が、課金モデルも、アプリがストアのどの面に載るかも、Shopify Plusが必要かどうかも決めます。そしてほとんど誰も事前に考えていない部分——そのあとマーケティングで何を言ってよいかも、ここで決まります。

Shopify自身もこのカテゴリにいます。Shopify Planetのドキュメントは、この仕組みに関する最も詳しい公開情報です。そして、多くのストアがインストール後に気づく制約もそこに書かれています。「チェックアウトで払う」のチェックアウト部分は、Shopify Plus限定の機能です。

調査日は2026年9月2日。料金はすべてUSDで、英語(USロケール)のApp StoreリスティングとShopifyヘルプセンターから取得しています。

結論を先に

「誰がオフセット費用を負担するか」で並べ替えると、似たようなアプリ6本には見えなくなります。3種類の別々の製品に見えてきます。

アプリ誰が払うか課金の分母
Planet—カーボンニュートラルな配送ストア、顧客、またはその両方——3つのプランが用意されている注文単位。顧客の負担額は0.50 USD
Ecologi: Plant Trees per Saleストア植樹1本につき0.80ドル、炭素除去1kgにつき0.28ドル
Greenspark: Plant trees & moreストア月額プラン 植樹1本0.45〜0.40ドル、CO2e 1kg 0.02〜0.01ドル
ekko: embedded climate action顧客「チェックアウトで集めた環境への寄付をShopify請求で毎月請求」
CrbonFree: AI Carbon Checkout顧客レベニューシェア。「マーチャントは合計金額の40%を保持し、60%をCrbonFreeアプリに支払います」
EcoCart Green Protection顧客。配送保証の手数料に内包リスティングに記載なし。「EcoCartからShopifyの請求書とは別に外部料金が請求される場合があります」

数値はすべて各Shopify App Storeリスティング(USロケール)から、2026年9月2日に確認。

この6本のうち2本は、検索語から想像される形のカーボンオフセットアプリではありません。そしてそのうち1本は、米国の比較記事がいまだに真っ先に挙げるアプリです。

買っている単位が、同じ単位ではない

これらのリスティングで最も使える数字は1kgあたりの単価です。2本のアプリが同じ単位で並ぶ唯一の数字だからです。そして並べた瞬間に、比較が崩れます。

Ecologiは 炭素除去1kgにつき0.28ドル。Greensparkは無料枠で CO2e 1kgにつき0.02ドル、有料3プランでは 0.01ドル と表示しています。

Ecologi: Plant Trees per SaleのShopify App Storeリスティングの料金セクション。植樹1本0.80ドル、炭素除去1kg 0.28ドルと表示されている

出典:Shopify App Store(Ecologi: Plant Trees per Sale)、2026年9月2日取得

Greenspark: Plant trees & moreのShopify App Storeリスティングの料金セクション。4つのプランと植樹・CO2eの単価が表示されている

出典:Shopify App Store(Greenspark: Plant trees & more)、2026年9月2日取得

同じApp Storeカテゴリの2本で28倍の開きがあります。これは値引きではありません。Ecologiのリスティングにあるのは「carbon removal(炭素除去)」——本当にコストのかかる、恒久的な除去です。Greensparkにあるのは「CO2e」——除去だけでなく回避クレジットも含む広い単位です。両者は価格の下限が違う別の商品であり、数字だけで比べたストアは、実際には違うものを売っている片方を「割安だ」と結論してしまいます。

だから契約前に、どのレジストリでクレジットが償却されるのか、プロジェクトは除去型か回避型か、償却は今なのか将来の予定なのかを、書面で確認してください。この6本のリスティングは、どれもそこに答えていません。

「チェックアウトで払う」のチェックアウトはPlus限定

判断全体を組み替えてしまう制約が1つあります。しかもこれは推測ではなく、Shopifyが自分で書いています。

Shopifyヘルプセンターの「Planetのチェックアウト拡張機能」のページは、プラン要件から始まります。この拡張機能は「Shopify Plusプランのストアでのみ利用可能」です。この拡張機能こそが、顧客が注文に0.50 USDを追加できる仕組みです。

Plus以外のストアで顧客負担ができないわけではありませんが、載る面が変わります。Planetのバッジには2つのモードがあり、エンゲージメントモード は「顧客がチェックアウトに0.50 USDを追加してその配送をカーボンニュートラルにできるインタラクティブなバッジ」です。これはテーマ側——ホームページ、カート、対応テーマがブロックを置ける場所——に載ります。チェックアウトのフローの中ではありません。顧客はチェックアウト中ではなくその手前でオプトインすることになり、コンバージョン設計としては別の問題になります。

同じ壁は競合のリスティングにも出てきます。Ecologiは2026年5月18日のレビュー返信で「Shopifyは、Plusストアでなければチェックアウトを編集させてくれません」と書き、顧客負担の機能は「存在するがPlusの顧客だけが利用できる」と述べています。その4か月前、2026年1月16日には別のレビューへの返信で、配送時の排出量算定と「顧客があなたに代わってインパクトを資金提供できるようにすること」の両方が「将来の候補として検討中」だと書いていました。この2つの返信はきれいには噛み合いません。まだ要望段階の機能を前提にキャンペーンを設計する前に、知っておくべきことです。

この壁を回避する形で打ち出しているのが ekko です。リスティングの筆頭に「すべてのShopifyプランで動作」と書いています。ekko Earth Limited(ロンドン)が2026年4月30日にリリースし、評価は5.0でレビュー2件——つまり第三者の実績はほぼありません。ただし課金モデルはこのなかで最もきれいな顧客負担型です。インストール無料、月額なし、チェックアウトで集めた寄付をShopifyの請求で毎月精算します。

Planetがカバーするのは配送だけ

Planet—カーボンニュートラルな配送のShopify App Storeリスティング上部

出典:Shopify App Store(Planet—カーボンニュートラルな配送)、2026年9月2日取得

Shopify Planetは2022年6月2日にリリースされ、評価は 3.2、レビュー63件。この比較のなかで断然低い数字ですが、切り捨てるより読む価値があります。インストールは無料で、リスティングには「0.00ドルから0.15ドル/注文までの3つのサブスクリプションオプション」と記載があります。

オフセットする範囲は狭く、ドキュメントはそれを正直に書いています。Planetが排出量を推定する入力は3つ、重量・距離・輸送手段だけです。製造も、素材も、梱包も、返品も計算に入りません。Planetを入れたうえで、サイトのどこかに条件なしで「カーボンニュートラル」と書いたなら、それはアプリが支えている範囲を超えた主張です。

もう2点、あまり知られていない仕様があります。追跡データが無いか配送業者が非対応の場合、Planetは推定排出量に 不確実性係数3 を掛けます。環境的には有利側、請求額としては不利側への意図的な過大評価です。そして推定はCO2のみが対象で、ドキュメントには「推定された排出量は、輸送中に放出される他の温室効果ガスを考慮していない」と明記されています。

3つのプランは All shipments carbon neutral(ストアが払う)、Customers choose(顧客が0.50 USDを払う)、Combined option(両方。対応テーマが必要)です。炭素除去のタイプもDecade、Century、Millenniumの3段階があり、Decadeは自然由来のプロジェクト、他の2つは直接空気回収や強化岩石風化を組み合わせます。

そして、この6本のなかで他のどのアプリも並べられない一文がドキュメントにあります。「Shopifyは手数料を取りません——資金の100%が炭素除去プロジェクトに向かいます」。

予算上限が、あなたの主張を止める

Planetのサブスクリプションのドキュメントに、このカテゴリで最も影響の大きい運用仕様が埋まっています。

月間予算を設定します。上限に達すると「あなたと顧客からの支払いは、上限を引き上げるか次の請求サイクルが始まるまで一時停止」されます。超過するとオンラインストアのバッジ表示が、残高が解消されるまで停止します。そのうえでShopifyは自分のヘルプセンターにこう書いています。あなたは「残高を清算する義務は無く、アプリによって引き続きポジティブなインパクトを与えていますが、すべての配送がカーボンニュートラルであると主張することはできません」。

これはコンプライアンス制御として読むべきものです。ブラックフライデーの山で予算上限に達した瞬間、全配送をオフセットしていたストアは、一部だけオフセットするストアに静かに変わります。その間も商品ページもメールのフッターも同梱物も「全注文カーボンニュートラル」と言い続けます。アプリが文言を書き換えてくれることはありません。

レベニューシェアは2回読む

CrbonFree: AI Carbon CheckoutのShopify App Storeリスティングの料金セクション。マーチャントが40%を保持し60%をCrbonFreeに支払うと表示されている

出典:Shopify App Store(CrbonFree: AI Carbon Checkout)、2026年9月2日取得

CrbonFreeはCrbon Labs Inc.(カルガリー)が2025年10月29日にリリースし、評価5.0でレビュー1件。料金カードの記載は全文でこうです。「お客様がカーボンオフセットを購入するごとに、マーチャントは合計金額の40%を保持し、60%をCrbonFreeアプリに支払います」。リスティングの要約も同じくらい率直で、「すべての手数料でレベニューシェアを獲得し、利益率を高めましょう」と書いています。

隠していることは何もありません。料金カードに条件を明記している点では、競合数社より透明です。ただし、このカテゴリの他のアプリとは性質が根本的に違います。Planetのモデルでは、顧客が寄付した金額の100%が炭素除去に向かいます。CrbonFreeのモデルでは、顧客がカーボンオフセットに払った金額の40%がストアの粗利として残り、オフセット自体は残る60%からCrbonFreeのコストを引いた分で賄われます。

これを採用するなら、顧客向けの文言は「顧客が料金カードを読んだとき」に耐えなければなりません。「2ドル追加でこの注文をカーボンニュートラルに」と「2ドル追加、うち0.80ドルは当社が受け取ります」は、同じ文ではありません。

FTCのグリーンガイドは実際に何と書いてあるか

筆者は弁護士ではなく、これは法的助言ではありません。ただ、該当する条文は短く、公開されていて、アプリのマーケティング文言を商品ページに貼る前に読む価値があります。

カーボンオフセットの主張は 16 CFR § 260.5 にあります。FTCの「環境マーケティング表示に関するガイド」の一部です。要点は3つです。

  • 販売者は「主張する排出削減量を適切に定量化し、同じ削減量を2回以上販売しないことを確実にするため、適格で信頼できる科学的・会計的手法を用いるべき」である。
  • まだ起きていない削減を起きたかのように示唆することは欺瞞的であり、事業者は「そのカーボンオフセットが2年以上先まで発生しない排出削減を表すものである場合、明確かつ目立つ形で開示すべき」である。
  • 「その削減、またはその削減をもたらした活動が法律で義務づけられていた」場合に、オフセットが削減を表すと主張することは欺瞞的である。

この条文の位置づけも重要です。eCFRは出典を77 FR 62124(2012年10月11日)と記録し、このセクションには2017年1月3日以降の変更が無いと注記しています。2022年12月に始まったFTCの見直しにもかかわらず、FTC自身のグリーンガイドのページ(2026年9月2日取得)は今もガイドを「1992年に初めて発行され、1996年、1998年、2012年に改訂された」と説明しています。それより新しい改訂があったという記述を読んだなら、頼る前に一次情報で確かめてください。

Shopifyストアにとっての帰結は3つです。アプリのバッジの下に添える文言は、ベンダーの主張ではなくあなたの主張です。公開したのはあなただからです。導入したアプリが数年先に削減を生むプロジェクトに資金を出しているなら、§ 260.5(b)は、あなたがおそらくしていない開示を指しています。そして § 260.5(c) の例示そのものが、州法ですでに義務づけられていたメタン回収の話です。メタン関連のプロジェクトを扱うベンダー——CrbonFreeが掲げる「老朽メタン井の封鎖」を含めて——には、確認する価値のある問いです。決めつけず、聞いてください。

各アプリの要点

Ecologi: Plant Trees per Sale — Ecologi(ロンドン)が2020年3月12日にリリース、評価4.8でレビュー36件。そして この比較でBuilt for Shopifyバッジを持つ唯一のアプリ です。インストール無料で、植樹1本0.80ドル、炭素除去1kg 0.28ドル。支出上限、顧客へのインパクト証明メール、Shopify Flow連携があります。設計としてストア負担型です。2026年1月15日の、4年以上利用している英国のストアのレビューは、このアプリができない2点——顧客負担と配送排出量の算定——をまさに要望しており、Ecologiの返信は両方とも未実装であることを認めています。向かないケース: Plus以外のストアで顧客に払ってほしい場合。

Greenspark: Plant trees & more — Conscious Ventures Ltd(英国ディール)が2021年10月22日にリリース、評価5.0でレビュー57件。月額料金が実質的にインパクト単価のボリュームディスカウントになっている唯一のアプリです。無料のPay-as-you-Growには「インパクトの費用が50%以上増加」と明記があり、月9ドル(年84ドル)のスターターにすると植樹が0.45ドルから0.40ドルへ、CO2eが1kgあたり0.02ドルから0.01ドルへ下がります。Growthは月39ドルで3ストア、プレミアムは月99ドルで無制限ストアとAPIアクセス。計算は簡単です。月9ドルで植樹1本あたり0.05ドルが戻るので、スターターの元が取れるのは月180本、またはCO2e 900kgから。それ以下なら無料枠のほうが安く済みます。リスティングにデータアクセス欄の掲載はありません。向かないケース: 顧客負担にしたい場合。リスティングにその記載がありません。

EcoCart Green Protection — EcoCart(サンフランシスコ)が2020年5月14日にリリース、評価4.9でレビュー89件。名称変更が事情を語っています。これは現在 配送保証(shipping protection) の製品で、保証、クレーム処理、キャッシュバック特典、そして気候インパクトを組み合わせたものです。カーボンオフセットアプリを探してここに来たなら、これはもうそれではありません。オフセットは顧客が払う保証手数料の中に相乗りしています。リスティングには料金ティアもデータアクセス欄も掲載が無く、「EcoCartからShopifyの請求書とは別に外部料金が請求される場合があります」とだけ記載されています。2023〜2024年の米国ストアからのレビューには、サポートが返ってこない、繰り返し過大請求されるという内容が複数あります。向かないケース: オフセットを独立した明細にしたい場合、インストール前に権限を確認したい場合。

もう2本、名前を挙げておきます。Tree‑Nation: 1 Product 1 Tree(ブリュッセル、2020年7月29日リリース、評価4.9でレビュー10件)は「Best Priceパッケージで植樹1本0.35ユーロから」と表示していますが、同じリスティングに全料金がUSDで請求されると書かれています。予算を組む前に解消すべき通貨の食い違いです。そして米国の古い比較記事がいまだに勧めている CarbonClick は、現在「このアプリは現在Shopify App Storeでは利用できません」とだけ表示されるページになっています。

どう選ぶか

  • 顧客に、チェックアウトの中で払ってほしい: Shopify Planet。ただしチェックアウト拡張機能にはShopify Plusが必要です。
  • 顧客に払ってほしいが、Plusではない: Planetのバッジをエンゲージメントモードで使うか、すべてのShopifyプランで動作するとリスティングに書いているekko。
  • 自社で負担して、それを打ち出したい: Built for ShopifyバッジとShopify Flowが欲しいならEcologi。月180本または900kg CO2eを超えているなら、単価が下がるGreensparkの有料プラン。
  • 配送の排出量そのものを、実際の追跡データから算定したい: Shopify Planet。算定方法をドキュメント化している唯一のアプリです。
  • 配送保証のオファーにオフセットを内包したい: EcoCart Green Protection。ただしサポートの履歴を先に読んでから。
  • レベニューシェアを検討している: CrbonFreeは40対60の分配を料金カードに公開しています。自社のストアの文言がそれを背負えるかを判断してください。

リスティングに書かれていないこと

アンインストール時に、チェックアウトの寄付明細がどうなるか。 この6本のどのリスティングにも記載がありません。2026年6月9日の米国ストアからのPlanetのレビューは、Planetの商品だけをカートに入れた0.50ドルの不正注文が流入していると報告しており、2026年6月23日のShopifyの返信は、それを制限することは「私たちにはできない」と述べています。顧客の負担分が注文の中で購入可能な商品として振る舞っていることの傍証であり、レポーティングにも、アンインストール後に何が残るかにも影響します。

どのレジストリでいつクレジットが償却されるか。 6本とも記載なし。

除去型と回避型が混在しているか。 除去タイプを明示しているのはPlanetだけです。残りは単価とプロジェクトの物語だけを載せています。

EcoCartとGreensparkの要求権限。 どちらもデータアクセス欄を掲載していないため、Planet、Ecologi、ekko、CrbonFreeのようにインストール前に確認することができません。

出典

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