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Shopifyの拠点数はBasicもGrowもAdvancedも10で同じ|3PLアプリのロケーションだけが上限にカウントされない理由と、在庫・物流アプリ11本

Shopifyのアクティブなロケーション上限はStarter 2、Basic・Grow・Advancedがいずれも10、Plusが200です。プランを上げても増えません。ところがShopifyヘルプセンターは、3PLやドロップシッピングなどのフルフィルメントアプリが作るロケーションについて「上限にはカウントされない」と明記しています。ここに10拠点の壁を実質的に回避できる分岐があります。標準の在庫振り分け(order routing)が既定では最寄り拠点を優先しないという落とし穴も含めて、在庫・物流アプリ11本の料金・日本語対応を2026年9月1日時点で確認しました。

AIECアプリ研究所 AI編集部公開日 更新日 読了 15#Shopifyブログ運営#アプリ比較#初心者向け

この記事でわかること

この記事の目次Contents閉じる開く

「倉庫を増やしたいがShopifyの拠点数に上限はあるのか」という質問には、はっきりした数字の答えがあります。アクティブなロケーションの上限は、Starterが2、Basic・Grow・Advancedがいずれも10、Shopify Plusが200です。

注目すべきはBasic・Grow・Advancedが全部同じ10だという点です。月額を上げても拠点は1つも増えません。次に増えるのはPlusで、そこでいきなり200になります。10と200のあいだに中間がない、という構造です。

ところがShopifyヘルプセンターは、この上限のすぐ下の段落で、もう一段深い話をしています。ドロップシッピングアプリ、3PL(物流代行)、カスタムフルフィルメントサービスのように、あなたに代わって在庫を物理的に保管するアプリは「ロケーションとして扱われる」が、「ロケーション上限にはカウントされない」と書かれているのです。

つまり、10拠点の壁に当たるかどうかは、拠点の数ではなく「誰がその在庫を管理しているか」で決まります。この記事では、標準機能でどこまでできるのか、どのアプリなら枠外になるのか、そして枠外にできない拠点は何かを整理します。調査日は2026年9月1日、料金はすべてShopify App Store掲載のUSD表記です。

先に結論

自社で在庫を触る拠点(自社倉庫、実店舗、事務所の在庫棚)が10を超えるなら、アプリでは回避できません。Shopify Plusへのアップグレード以外に手段がないというのが、技術的に確定した結論です。

外部の倉庫や物流会社に在庫を預けている拠点が増えていくなら、話は逆です。それらをフルフィルメントサービス型のアプリ経由で接続すれば、Locations設定の「App and custom fulfillment locations」という別セクションに表示され、10の枠を消費しません。Basicのままでも拠点は増やせます。

そもそも拠点は2〜3で足りているが在庫の振り分けがうまくいかないなら、上限の話ではありません。order routing(注文の出荷元振り分け)の設定を見直すべきです。既定では最寄り拠点から出荷されないという、多くの人が誤解している仕様があります。

仕入先の在庫データを流し込みたいだけなら、物流アプリは要りません。syncX: Stock Sync & Inventory のような在庫同期アプリで足ります(無料プランあり、月額$7から)。

上限にカウントされるもの、されないもの

まず数字を確認します。Shopifyヘルプセンターに記載されているアクティブロケーションの上限は次のとおりです。

プランアクティブなロケーション上限
Starter2
Basic10
Grow10
Advanced10
Shopify Plus200

ここでいう「アクティブ」が重要です。無効化(deactivate)したロケーションは上限にカウントされません。季節営業のポップアップストアや、一時的に閉じている倉庫は、無効化しておけば枠を空けられます。無効化中でも在庫数の閲覧、他拠点への移動、数量の調整、返品による戻し入れは引き続きできます。データが消えるわけではありません。

そして冒頭で触れた例外です。ヘルプセンターの記載を要約すると、こうなります。

  • あなたに代わって在庫を物理的に保管するアプリは、ロケーションとして扱われる
  • 対象はドロップシッピングアプリ、3PL、カスタムフルフィルメントサービス
  • これらは「App and custom fulfillment locations」セクションに表示される
  • これらのアプリは上限にはカウントされない

なぜこうなるのかは、Shopifyの開発者ドキュメントを見ると分かります。アプリがフルフィルメントサービスとして登録されると、Shopifyはそのアプリ専用のロケーションを自動生成します。マーチャントが手で作った拠点とは出自が違う、というのがShopify側の整理です。

実務上の意味はシンプルです。倉庫が11個目になりそうなとき、11個目を自社管理の拠点として作るとBasicでは作れません。しかし11個目を3PLに委託し、その3PLのShopifyアプリを入れれば、枠を消費せずに接続できます。

ただし記事として無責任な断定は避けます。「3PLアプリならすべて枠外になる」とは限りません。アプリがフルフィルメントサービスとして実装されているかどうかに依存します。導入前に開発元へ確認するか、テスト環境でLocations設定を開き、通常の拠点一覧ではなく「App and custom fulfillment locations」に表示されるかを目視するのが確実です。

標準の在庫振り分けで、多くの人が誤解していること

拠点を増やしたあと、Shopifyは自動でどこから出荷するかを決めます。この仕組みがorder routingです。ここに実務でつまずきやすい点が3つあります。

1つ目。order routingはアクティブな拠点が2つ以上ないと機能しません。 拠点が1つのストアには、そもそも設定画面に意味がありません。

2つ目。既定では最寄り拠点から出荷されません。 Shopifyの既定ルールは「分割出荷を最小化する」「宛先のマーケット内の拠点を優先する」といった順序で組まれており、距離による優先は「Ship from closest location」というルールを自分で追加して初めて効きます。「複数拠点にしたのに遠い倉庫から出荷される」という相談の多くは、これが原因です。

3つ目。どの拠点も注文の全量を満たせない場合、注文は分割されるか、最優先の拠点がマイナス在庫のまま出荷指示になります。 在庫が足りなければ自動的に他拠点へ回る、という動きではありません。オーバーセルが発生し得ます。

もう少し細かい制御が必要な場合、標準機能の中にも打ち手はあります。ロケーションメタフィールド(倉庫のキャパシティや出荷スピードなど)を条件に優先順位ルールを組めますし、「この商品はこの倉庫からしか出さない」という固定をしたい場合は、order routingではなく配送プロファイル(shipping profiles)で分けます。保管専用の拠点や、オンライン在庫として見せたくない実店舗は、「Use inventory at this location to fulfill online orders」をオフにすればオンライン注文の対象から外せます。

つまり「拠点を増やしたのに思ったように動かない」の大半は、上限の問題ではなく設定の問題です。アプリを検討する前に、ここを一度確認してください。

在庫・物流アプリ11本

同じ軸で並べます。すべて2026年9月1日時点のShopify App Store掲載情報です。BFSはBuilt for Shopifyバッジの有無を指します。

アプリ名開発元最低料金無料プラン評価(件数)日本語UIBFS主用途
syncX: Stock Sync & InventorysyncX$7/月あり4.7(813)ありあり供給元フィードの在庫同期
MatrixifyITissible$20/月デモのみ4.9(1,445)なしあり在庫・商品の一括入出力
ShipBob FulfillmentShipBobインストール無料+従量インストール無料4.3(276)なしなし3PL(北米・欧州・豪州)
ShipHero Inventory & ShippingShipHeroインストール無料+見積インストール無料4.3(103)なしなし自社倉庫のWMS
Shippo ‑ Simplified ShippingShippo$19/月あり(30ラベル/月)4.2(286)なしなし配送ラベル発行
Inventory Planner by SageInventory Planner by Sageインストール無料+見積インストール無料4.4(130)なしなし需要予測・発注
OPENLOGIOPENLOGIインストール無料+倉庫費インストール無料4.8(5)ありなし国内3PL
LOGILESSロジレス無料(利用料は別途請求)ありレビューなしありなしOMS+WMS一体型
ロジクラ(Logikura)ロジクラインストール無料あり4.6(7)ありなし自社倉庫の入出荷・検品
ShipandcoShip&co$8/月+ラベル従量30日トライアル4.9(146)ありなし国内外の送り状発行
シッピーノshippinnoインストール無料+別途請求インストール無料レビューなしありなし出荷指示の自動送信

この表から読み取れることが3つあります。

第一に、拠点数の問題を解決するアプリと、しないアプリが混在しています。 ロケーション上限の話に直接効くのは、在庫を物理的に預かる側、つまりShipBob、OPENLOGI、LOGILESS、シッピーノのような委託系です。syncXやMatrixifyは既存のロケーションに対して在庫数を書き込むアプリなので、拠点を増やす役には立ちません。ShippoやShipandcoは送り状の発行に特化しており、拠点の話とは無関係です。同じ「物流アプリ」という括りで比べると判断を誤ります。

第二に、日本語UIの有無で選択肢が明確に割れます。 日本語で運用できるのは syncX、OPENLOGI、LOGILESS、ロジクラ、Shipandco、シッピーノです。ShipBob、ShipHero、Inventory Planner、Matrixifyは英語のみで、国内配送会社への対応も期待できません。国内物流を国外3PLアプリで賄うという発想は、最初から成立しません。

第三に、レビュー件数の偏りが極端です。 Matrixifyの1,445件やsyncXの813件に対し、LOGILESSとシッピーノはレビュー0件、OPENLOGIは5件、ロジクラは7件です。国内向けアプリは母数が小さく、App Storeのレビューだけで品質を判断できません。開発元への直接問い合わせと、テストストアでの検証が事実上必須になります。

主要アプリの補足

syncX: Stock Sync & Inventory(4.7、813件、Built for Shopify、日本語UIあり) 供給元のCSV、XML、API、FTPなど80種類以上の接続方法で在庫数を自動同期します。無料プランは2,000商品・1フィード・手動更新のみで、スケジュール実行はできません。Starter $7/月で1日1回、Expert $10/月で1日12回(2時間間隔)まで頻度が上がります。仕入先の在庫を反映したい卸・ドロップシッピング向けです。倉庫作業そのものは扱いません。

Matrixify(4.9、1,445件、Built for Shopify、英語のみ) 在庫やロケーション情報を含むストアデータを一括で入出力します。Basic $20/月で1ファイルあたり5,000商品。複数拠点への在庫初期投入や、他システムからの大量移行に強い一方、リアルタイム同期の用途には向きません。

OPENLOGI(4.8、5件、日本語UI) 国内向けの物流アウトソース。インストールは無料で、倉庫保管料と配送料が実費として別途かかります。セット組み商品への対応がレビューで評価されています。レビュー件数が5件と少ない点は留意してください。

LOGILESS(レビューなし、日本語UI) 受注管理(OMS)と倉庫管理(WMS)が一体になった構成で、Shopifyの注文を取り込み、委託倉庫や自社倉庫へ自動連携し、倉庫側の在庫をShopifyへ戻します。App Storeでのレビューは0件です。

ロジクラ(4.6、7件、日本語UI) iPhoneで入出荷・ピッキング・検品を行う、自社倉庫運用の支援ツールです。無料プランがあります。レビューには複数拠点の在庫管理に使っている事例と、受注の拠点自動振り分けには未対応という要望の両方が確認できます。

ShipBob Fulfillment(4.3、276件、英語のみ) 北米・欧州・豪州に60以上の倉庫を持つ3PL。インストールは無料で、出荷・保管・入庫が従量課金です。低評価レビューは在庫紛失、入庫遅延、配送会社の指定に関する不満が中心でした。日本発送や日本語運用の想定には入りません。

ShipHero Inventory & Shipping(4.3、103件、英語のみ) 自社倉庫向けのWMSと3PLネットワークの両方を提供します。低評価レビューに「複数ロケーションのうち特定拠点だけ同期できない」「拠点をまたいで在庫が更新されてしまう」という多拠点運用上の指摘が見られました。これはレビュー上の申告であり、Shopify側の公式仕様として確認されたものではありません。

ケース別の判断

Basicで自社倉庫が10を超えそう 超過分を3PLへ寄せ、フルフィルメントサービス型のアプリで接続します。自社が直接管理する拠点を10以内に収めるのが基本方針です。導入前にLocations設定で別枠表示になるかを確認してください。

国内物流を丸ごと委託したい OPENLOGI、LOGILESS、シッピーノが候補です。いずれもインストールは無料で、倉庫費や利用料が別途かかります。App Storeのレビュー件数が少ないため、比較検討は開発元へのヒアリングが中心になります。

自社倉庫を自分たちで回す 小規模かつ日本語で運用したいならロジクラ、大規模で英語運用が可能ならShipHeroです。

仕入先の在庫を反映したいだけ syncXで足ります。初期の一括投入だけならMatrixifyのほうが向きます。

送り状の発行が課題 国内はShipandco、北米中心ならShippoです。どちらも拠点数の問題は解決しません。

10拠点に何をどれだけ置くかを決めたい Inventory Plannerが需要予測と発注書に対応していますが、料金は見積制でApp Storeに金額の記載がありません。中〜大規模向けです。

実店舗を10店舗以上持っている アプリでは回避できません。Shopify Plusへの移行が唯一の選択肢です。

導入前チェックリスト

  1. 増やしたい拠点は「自社で在庫を管理する」のか「外部に預ける」のか。後者ならアプリで枠外にできる可能性がある
  2. 検討中のアプリがLocations設定の「App and custom fulfillment locations」に表示されるか、開発元に確認したか
  3. 使っていない拠点を無効化して枠を空けられないか(無効化しても在庫データは残る)
  4. order routingで「Ship from closest location」ルールを追加してあるか
  5. 単一拠点で満たせない注文が発生したとき、分割とオーバーセルのどちらになる設定か把握しているか
  6. POS Proを使っている拠点は、無効化の前にPOS Liteへのダウングレードが必要になる
  7. 削除の前には必ず無効化が必要。削除後もレポート上の履歴データは残る
  8. 日本語UIと日本語サポートは別物として確認したか
  9. 従量課金のアプリは、App Storeの表示金額と実際の請求額が一致しない(倉庫費・出荷費が別)
  10. レビュー件数が一桁のアプリは、テストストアでの検証を前提に評価する

まとめ

判断の順序は次のとおりです。

  1. 数えるべきは拠点の数ではなく、自社管理の拠点の数。 上限10にカウントされるのは自分で作ったロケーションだけです
  2. 外部委託の拠点はアプリ経由で枠外にできる。 ただしアプリの実装依存なので、導入前に「App and custom fulfillment locations」に表示されるかを確認する
  3. Basic・Grow・Advancedは全部10で同じ。 プランを上げても拠点は増えません。増やすにはPlusへ移るか、委託に切り替えるかの二択です
  4. 上限に当たっていないのに動きがおかしいなら、それはorder routingの設定。 最寄り拠点優先は既定では有効になっていません

料金・評価・仕様はいずれも2026年9月1日時点の確認値です。App Storeの掲載内容は変わるため、導入時点で必ず再確認してください。


出典(一次情報)

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