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アプリ比較

Shopify Plusは9つの追加ストアをくれるが、データをコピーできるのは作成時の1回だけ

Shopifyヘルプセンターは一行で書いています。ストア設定、商品、コレクション、在庫はストア間で同期されない、と。そのうえで、サードパーティアプリまたはERPを使うよう案内しています。データのインポートはストア作成時にしか実行できず、その後は手動管理になり、そもそもcategory metafieldsは対象外です。一方でApp Storeの在庫同期カテゴリーは「マルチストア」フィルターを掛けても521件のまま、一件も絞り込まれません。実在するマルチストア同期アプリ5本を比較すると、課金の分母が5つとも違いました。インポート商品数、接続ストアごとの商品数、バリエーション数、マルチストア商品数、そしてフィード数と更新頻度です。調査日は2026年9月2日です。

AIECアプリ研究所 AI編集部公開日 更新日 読了 16#アプリ比較#Shopifyブログ運営

この記事でわかること

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Shopify自身のドキュメントが、どんな比較記事よりも早く答えを出しています。エクスパンションストアのページにこうあります。「ストア設定、商品、コレクション、在庫はストア間で同期されません。既定ではデータを共有しません」。その次の文は、必要なら「サードパーティアプリまたはERP(企業資源計画)システムを使って在庫などの一部のデータを同期できます」と案内しています。

これが標準機能の全体像です。Shopify Plusはメインストアに加えて9つのエクスパンションストアを含み、1つの契約で合計10ストアになります。しかし在庫はひとつになりません。

以下は、それを埋めるのに実際いくらかかるのか、そして主要な同期アプリ5本を価格で比較できない理由です。5本とも課金の分母が違います。

ストアをまたいで共有されるもの・されないもの

混同されがちな3つを分けて考えると分かりやすくなります。

1ストア内のロケーションは完全に標準機能です。1つのストアはBasic・Grow・Advancedで最大10、Plusで200のロケーションに在庫を持ち、同じSKUを各ロケーションで管理し、ロケーション間の移動もできます。課題が「倉庫が2つある」ことなら、2つ目のストアも同期アプリも要りません。

ストア横断のレポートはPlusでは標準です。Plusプランのページは、組織管理画面から「全ストアを横断した包括的なデータとインサイト」を提供すると説明しています。

ストア間の在庫は、どのプランでも標準ではありません。2つの別々の.myshopify.comストアは、1つのPlus契約下のエクスパンションストアであれ、無関係な2つのBasicストアであれ、同じ物理的な棚に対して2つの独立した在庫レコードを持ちます。

このギャップが見えにくいのは、組織管理画面が統合されているように見えるからです。ユーザーと請求は一元管理され、レポートも一元化されます。商品と在庫はされません。

1回限りのインポートと、そこから漏れるもの

エクスパンションストアを作成するとき、Shopifyは組織内の既存ストアからの1回限りのコピーを提示します。テーマ、商品とコレクション(メタフィールド込み)、ファイルです。

2つの条件が重要です。

ひとつはタイミングです。Shopifyははっきり書いています。「組織内の他のストアからデータをインポートできるのは、ストアを作成するときだけです。ストアの作成後はインポートできなくなり、ストアのデータは手動で管理する必要があります」。2回目はありません。3月にEUストアを立ち上げ、6月に400 SKUを追加したなら、その400件は手作業かCSVかアプリで入れることになります。

もうひとつは除外項目です。インポートの対象は商品、バリエーション、コレクションとそのメタフィールドですが、reference型とcategory metafieldsは除外されます。category metafieldsは、ShopifyがManaged Marketsの商品審査で使い、検索エンジンやマーケットプレイスへ構造化データを渡すためのタクソノミー由来の項目です。ここを埋める投資をしていても、エクスパンションストアには引き継がれません。

テーマにも固有の落とし穴があります。インポートしたテーマ内のハードコードされたファイル参照は、元のストアのファイルを指し続けるとShopifyは警告しています。元ストアでそのファイルを削除すると、新ストア側のリンクが切れます。

誰も計算に入れないコストの乗数

Shopifyのドキュメントにある3行が、複数ストア運営の計算を変えます。

アプリは組織単位ではなくストア単位で課金されます。「アプリは組織全体ではなくストア単位で課金されます」。ある同期アプリが1回の課金で済むのか、接続ストアごとに繰り返されるのかはApp Storeのリスティングに書かれていません。4ストア構成のコストを見積もる前に、提供元へ確認すべき項目です。

テーマライセンスは本番ストアごとに必要です。 ステージングストアは対象外ですが、稼働中のエクスパンションストアは必要です。

エクスパンションストアの請求通貨はUSDまたはINRでなければなりません。 これは欧州とオーストラリアのマーチャントが引っかかる条件です。「USDまたはINRで請求されるストアのみ、Plus契約に追加できます」。これは請求通貨であって販売通貨ではありませんが、既存ストアがEURやAUD建てなら切り替えが必要で、請求通貨の変更は保留中の請求を即時に確定させるとShopifyは注記しています。

後から気づく利用資格の条件もあります。エクスパンションストアはメインブランドの延長であること、ストア名やブランディングがメインブランドと同一であること、同種の商品・サービスを扱うことが求められます。本当に別のブランドはエクスパンションストアではなく、マルチブランド契約、つまり別途のPlusサブスクリプションになります。

絞り込まないフィルター

マーチャントがこの課題を解決しに行く先は、App Storeの「在庫同期」カテゴリーです。掲載は521件です。

このカテゴリーが用意しているマルチストアという機能フィルターを適用すると、見出しは「マルチストア機能を持つ521件のアプリ」に変わります。件数は同じで、結果一覧も同じです。TikTok Shop Integration、CedCommerce Amazon Channel、eBay Integration、LitCommerce、Etsy Integration。並ぶのはマーケットプレイス連携であって、Shopifyストア間の同期ではありません。

これは眺め始める前に知っておく価値があります。App Storeの語彙における「在庫同期」の大半は、Shopifyとマーケットプレイス、あるいは仕入先フィードとの同期を指します。ストア間同期はこのカテゴリーの少数派であり、それを切り出すはずのフィルターがまったく絞り込みません。

5本のアプリ、5つの異なる分母

実際に効いてくる比較がこれです。2つとして同じものを数えている行がありません。

アプリ評価(レビュー数)無料枠課金の分母有料プラン
Syncio Inventory Sync4.8(153)インポート商品25件、月5件の注文プッシュインポート商品数月$19/$29/$39
Multi‑Store Sync Power4.6(128)接続ストアごとに商品25件接続ストアごとの商品数月$19.99/$29.99/$49.99
Inventory Sync, Multi store TP4.8(115)バリエーション250件(リアルタイム同期なし)バリエーション数月$9/$29/$79
Easify Inventory Sync4.5(69)マルチストア商品50件マルチストア商品数月$9.99/$29.99/$59.99
syncX: Stock Sync Migrate Bulk4.7(816)商品2,000件、手動更新のみ商品数+フィード数+更新頻度月$7/$10+アドオン

このうち2つの違いが、結果のほとんどを決めます。

商品数かバリエーション数か。 4色5サイズで250型を扱うアパレルストアは、商品250件・バリエーション5,000件です。Inventory Sync, Multi store TPではこのストアは$29プラン(10,000バリエーション)が必要になります。Multi‑Store Sync Powerで同じ数え方をするなら$49.99のPlatinum(接続ストアごとに1,001〜5,000商品)です。バリエーションの上限と商品の上限を並べて「こちらのほうが安い」と結論する比較が、日常的に起きています。

リアルタイムかスケジュールか。 同期する理由が売り越しの防止なら、夜間バッチでは解決しません。syncX: Stock Syncの無料プランは手動更新のみ、Starterは最短24時間間隔で1日1回、Expertは最短2時間間隔で1日12回です。Inventory Sync, Multi store TPはリアルタイム同期を有料プランに置き、無料枠には含めていません。Syncio、Multi‑Store Sync Power、Easify Inventory Syncは、いずれも無料枠でリアルタイム在庫同期を掲げています。

Syncio Inventory Sync

Syncio Inventory SyncのShopify App Storeリスティングページ上部

出典: Shopify App Store(Syncio Inventory Sync、2026-09-02時点)

Syncioは153件のレビューで4.8と、5本の中で最も高い評価です。そしてモデルが最も明確に、自社の2ストアではなく「サプライヤーと販売店」の関係を前提にしています。無料プランは商品25件のインポート、リアルタイム在庫同期、ソースストアへの無制限接続、月5件の注文プッシュ、月5件の支払いです。有料プランはインポート商品数だけで段階が上がります。26〜100件で$19、101〜500件で$29、501〜1,000件で$39。

複雑なのはリスティングに書かれた注記です。「注文、商品設定、支払いのアドオン料金は別途適用されます。ソースストアのプランはウェブサイトを参照してください」。つまりShopifyが請求する金額は受け手側ストアの商品インポート分で、注文プッシュ、商品設定、支払い、ソースストアのコストは別の場所に提示されています。Syncioの関係でソースストア側に立つなら、App Storeの価格はあなたの価格ではありません。

Multi‑Store Sync Power

Multi-Store Sync PowerのShopify App Storeリスティングページ上部

出典: Shopify App Store(Multi‑Store Sync Power、2026-09-02時点)

EGNITIONのアプリはBuilt for Shopifyバッジを持ち、128件のレビューで4.6です。無料のBronzeを含むすべての段階が同じ機能セットを掲げています。ストア間のリアルタイム在庫同期、更新を含むリアルタイム商品同期、リアルタイムのコレクション同期、双方向の自動同期、価格ルール付きの商品フィールド同期、複数ロケーションの在庫同期、SKUによる重複検出。変わるのは商品数の上限だけです。25、100、1,000、5,000。

上限の書き方を注意して読んでください。アカウント単位ではなく「接続ストアごと」です。4つ目のストアを接続しても同じ枠を食い合うのではなく、そのストア分の余裕が必要になります。

一方向のフィードと違うのは双方向同期です。EUストアでの販売が米国ストア側の在庫表示を減らすべきなら、一方向の同期では成立しません。

Inventory Sync, Multi store TP

Inventory Sync, Multi store TPのShopify App Storeリスティングページ上部

出典: Shopify App Store(Inventory Sync, Multi store TP、2026-09-02時点)

tipo.ioのアプリはBuilt for Shopifyで、115件のレビューで4.8。同期対象の範囲は5本の中で最も広く、在庫、商品、コレクション、注文、ページ、ブログに及びます。ブログとページはこのカテゴリーでは珍しく、コンテンツ主体のエクスパンションストアを運営していて記事を二度書きたくない場合に直接効いてきます。

料金の段階はバリエーション数です。250件まで無料、1,000件まで$9、10,000件まで$29、50,000件まで$79。バリエーションの階層が浅いカタログなら5本の中で最も安い入口であり、階層が深いカタログでは最も早く高くなります。

無料枠にはリアルタイム同期とCSVアップロードが含まれず、どちらも$9プラン以上に付きます。

Easify Inventory Sync

Easify Inventory SyncのShopify App Storeリスティングページ上部

出典: Shopify App Store(Easify Inventory Sync、2026-09-02時点)

InventoのEasify Inventory SyncはBuilt for Shopifyで、69件のレビューで4.5です。同じプランの中で2つの異なる分母を使い分けています。単一ストア同期は同期回数で計測され(無料150回、有料プランは無制限)、マルチストア同期は商品数で計測されます。無料50件、Pro($9.99)で500件、Premium($29.99)で5,000件、Enterprise($59.99)で無制限。

この分割は、両方を使う場合に効いてきます。ここでいう「単一ストア同期」は、1つのストア内でバンドル構成品や重複SKUの在庫を揃えるような用途を指し、マルチストア同期がストア間の話です。無料枠は前者を実質的に試せる量があり、後者はごく小さな味見にとどまります。

メタフィールド同期は無料を含む全段階に含まれます。Shopify自身のストア作成時インポートがcategory metafieldsを除外していることを踏まえると、注目に値する点です。

syncX: Stock Sync Migrate Bulk

syncX: Stock Sync Migrate BulkのShopify App Storeリスティングページ上部

出典: Shopify App Store(syncX: Stock Sync Migrate Bulk、2026-09-02時点)

816件のレビューで4.7。他の4本を合計したよりも多いレビュー数で、入力の間口も最も広く、有料プランでは80以上の接続方式を掲げています。実態はフィードエンジン(CSV、FTP/SFTP、Google Drive、Dropbox、API)であり、ストア間同期はその中の1つのソース種別という位置づけです。

料金は5本の中で最も条件付きで、最も過小評価されやすいものです。月$7のStarterは商品500〜2,500件、更新フィード1〜5本、最短24時間間隔で1日1回のスケジュール、そして「追加フィード1本$5から」。月$10のExpertは商品5,000〜50,000件、フィード1〜30本、最短2時間間隔で1日12回、アドオンは「追加フィード1本$7から」「追加5,000商品ごとに$2」「スケジュールを速くするごとに$1」。

フィード、商品数、更新速度という3つの積み上がる分母がある以上、表示上の$10は下限であって価格ではありません。売り越しをほぼリアルタイムで防ぐことが要件なら、リアルタイム型のアプリと比べる前にスケジュールのアドオン費用を見積もってください。

選び方

そもそもどれも要らないのは、課題が複数ストアではなく複数倉庫である場合です。標準のマルチロケーションが、Basic〜Advancedで10ロケーション、Plusで200ロケーションまでカバーします。

無料枠はデモではなく実地テストとして使ってください。 5本すべてに無料枠があり、上限は2桁違います。インポート商品25件(Syncio)、接続ストアごとに商品25件(Multi‑Store Sync Power)、マルチストア商品50件(Easify)、バリエーション250件(Tipo)、商品2,000件だが手動更新のみ(syncX)。

売り越し防止が目的なら、まず同期頻度で絞ってください。 料金表のどこかにリアルタイムがあるかではなく、実際に買うプランでリアルタイムかどうかです。

バリエーション階層が深いカタログなら、比較の前にすべての上限をバリエーション数へ換算してください。商品数の上限とバリエーション数の上限は別の数字であり、その差が最も開くのがアパレルと化粧品です。

在庫以外も必要なら(注文、ページ、ブログ、メタフィールド)、App Storeのリスティング上で対象範囲が最も広いのはInventory Sync, Multi store TPとEasify Inventory Syncです。

同期先がShopifyストア以外なら、そのために作られているのはsyncXで、フィード単位・スケジュール単位のアドオンはその柔軟性の対価です。

そして金額を確定させる前に、そのサブスクリプションが組織単位なのかストアごとに繰り返されるのかを提供元に確認してください。Shopifyはプラットフォームの規則としてアプリをストア単位で課金します。このアプリがそれに従うかどうかが、$29が1行で済むか4行になるかの分かれ目です。

参考・出典

  • Overview of expansion stores for organizations on the Shopify Plus plan — Shopifyヘルプセンター、2026年9月2日確認
  • Shopify Plus plan — Shopifyヘルプセンター、2026年9月2日確認
  • Inventory sync apps — Shopify App Storeカテゴリー(マルチストアフィルターの有無で比較)、2026年9月2日確認
  • Syncio Inventory Sync、Multi‑Store Sync Power、Inventory Sync Multi store TP、Easify Inventory Sync、syncX: Stock Sync Migrate BulkのShopify App Storeリスティング、2026年9月2日確認
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