この記事でわかること
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Shopify App Storeに並ぶプリントオンデマンド(POD)アプリは、どれも同じ2つの数字を見せてきます。原価と、あなたの販売価格。引き算すれば利益が出る、というわけです。この引き算は間違っています。そしてベンダー側もそれを知っています。
同じ白のBella+Canvas 3001を米国内で刷り、同じ価格で売る。それでも導入したアプリによって粗利は目に見えて変わります。しかも差の大半は原価ではありません。効くのは会員費、送料の計算式、そして刷り上がりが曲がったときに誰が損をかぶるかです。この記事で扱う5社のうち4社が、原価を「up to」33〜40%下げる有料プランを売っています。その会費を回収するのに月何枚売ればいいのかを書いている会社は、ひとつもありません。
さらに根本的なところで各社は食い違っています。そもそも自分でTシャツを刷っているのか、という点です。Printfulは自社工場を7か所持ち、CustomCatはデトロイトの1棟ですべてを刷ります。Printifyは何も刷りません。70社の生産者を束ねたマーケットプレイスを仲介しているだけで、そのうちの1社はPrintful自身です。Gelatoは250社以上の提携プリンターに振り分けます。この構造の違いが、原価も、仕上がりの安定性も、トラブル時の交渉相手も変えます。
そして5社のうち1社は、アカウントを作るまでTシャツ1枚の原価すら教えてくれません。
調査日は2026年9月2日。価格はすべて英語(US)版Shopify App Storeと各社サイトに表示されているUSDです。本記事は税務助言ではありません。
先に結論
- Shopifyにプリントオンデマンドの標準機能はありません。 Help Centerが挙げるフルフィルメント方法は5つ(自社出荷、Shopify Fulfillment Network、アプリで接続するサードパーティサービス、カスタムフルフィルメントサービス、Amazon MCF)。どれも印刷はしません。PODは常に外部アプリです。
- 公開されているBella+Canvas 3001(ユニセックスTシャツ)の原価: Printify 10.98ドル、Printful 11.25ドル、CustomCat Lite 11.47ドル、CustomCat Pro 8.67ドル、Gelato 12.47ドル。Gootenは原価を公開していません。
- 公開されている米国内送料(Tシャツ1枚): Printful 4.75ドル、PrintifyはSwiftPOD経由で標準4.75ドル / エコノミー4.29ドル、Gooten 4.95ドル、CustomCatは重量クラスに応じてエコノミー3.99〜4.99ドル。
- 販売価格28.00ドル・購入者は送料無料という条件だと、着地原価は13.66ドル(CustomCat Pro)から16.46ドル(CustomCat Lite)。同一のTシャツで粗利率は51.2%から41.2%まで開きます。
- 会員費の損益分岐: 公開価格で計算すると、CustomCat Pro(月30ドル)は月11枚で元が取れます。Printful Growth(月24.99ドル)は割引上限33%で月75.73ドルの商品仕入、Gelato+(月29.99ドル)は90.88ドル、Printify Premium(月39ドル)は118.18ドルが必要です。
- 評価(英語版リスティングのヘッダー): Printful 4.8(3,811件)、Printify 4.7(4,333件)、Gelato 4.8(1,026件)、CustomCat 4.6(106件)、Gooten 3.4(139件)。5社ともBuilt for Shopifyバッジはありません。
- SPODという名前はもうありません。 旧URLの
spod-spreadshirt-print-on-demandは現在Spreadconnect: Print on Demand(3.8、129件)に転送されます。
Shopify自身はプリントオンデマンドを持っていない
ShopifyのFulfilling ordersページは、標準の出荷手段を列挙しています。自社出荷、Shopify Fulfillment Network、アプリで接続するサードパーティのフルフィルメントサービス、注文をメールで受け取るカスタムフルフィルメントサービス、そしてAmazon Multi-Channel Fulfillment。印刷はリストにありませんし、これまで載ったこともありません。
Shopify Fulfillment Networkも代わりにはなりません。Help Centerはこれを、在庫を預かって代わりに出荷する3PL(サードパーティ物流)と接続する仕組みだと説明しています。管理画面に直結したFlexportと、少数の3PLアプリです。保有済みの在庫のための3PLコネクタであり、何も保有しないために存在するPODとは正反対です。
運用面ではこうなります。PODアプリはフルフィルメントサービスとして登録され、Shopify管理画面上のロケーションになります。そのロケーションの在庫は実在庫ではなく、注文は自動的にそこへ振られます。ただし配送設定でgeneral profileではなくロケーション別の料金を使っている場合は、アプリを配送設定に手作業で追加しなければなりません。初めてPODを導入したストアで、チェックアウトの送料が静かに壊れる原因はたいていこれです。
Tシャツ1枚、5社、同じ販売価格
比較する商品は、白のユニセックスBella+Canvas 3001、前面プリント1か所、米国内生産、購入者は送料無料で販売価格28.00ドル。5社すべてで固定します。
| アプリ(英語版リスティング) | 評価(レビュー数) | 原価(BC 3001) | 米国内送料(1点) | 着地原価 | 28ドル時の粗利額 | 粗利率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Printify: Print on Demand — 無料プラン | 4.7 (4,333) | $10.98 | $4.75(SwiftPOD標準) | $15.73 | $12.27 | 43.8% |
| Printful: Print on Demand — 無料プラン | 4.8 (3,811) | $11.25 | $4.75 | $16.00 | $12.00 | 42.9% |
| CustomCat: Print on Demand — Lite | 4.6 (106) | $11.47 | $4.99(エコノミー) | $16.46 | $11.54 | 41.2% |
| CustomCat — Pro(月30ドル) | — | $8.67 | $4.99(エコノミー) | $13.66 | $14.34 | 51.2% |
| Gooten: Print on Demand | 3.4 (139) | 非公開 | $4.95 均一 | — | — | — |
| Gelato: Print on Demand | 4.8 (1,026) | $12.47 | 料金表の公開なし | — | — | — |

出典: Shopify App Store「Printful: Print on Demand」リスティング(日本語)。2026年9月2日取得。

出典: Shopify App Store「Printify: Print on Demand」リスティング(日本語)。2026年9月2日取得。
この表から読み取れることが3つあります。
無料プラン同士はほぼ横並び。 15.73ドルから16.46ドルまで、差は73セント。粗利率にして約2.6ポイントです。Printful、Printify、CustomCatの無料プランを比べてコスト面のブレイクスルーを期待しているなら、このTシャツに関してはありません。
効くのは会員プランのほう。 CustomCat Proは1枚あたり2.80ドル下げます。粗利率で10.0ポイント。無料プラン3社の差の4倍近くです。
数字を見せない会社が1社ある。 Gootenは原価を見るのにアカウントが必要です。送料の均一料金は公開スプレッドシートに載っていますが、公開カタログには価格が1件も出てきません。Gelatoはちょうど逆で、公開カタログにBella+Canvas 3001が北米向け12.47ドルとログインなしで出る一方、送料は対話型の計算ツールでしか出せず、転記できる料金表がありません。どちらにせよ、公開情報だけで着地原価は組み立てられません。
Printifyの行の補足です。10.98ドルはPrintify自身が公開するBella+Canvas 3001の価格、4.75ドルはSwiftPODが公開する米国内標準料金で、SwiftPODはPrintifyの米国内生産者の1社です。Printifyの原価は生産者によって変わりますが、それこそが次の節の論点です。
会員費と、それが元を取れる販売数
ここで挙げる有料プランはすべて、機能のサブスクリプションではなく割引のサブスクリプションです。そしてすべてに「up to(最大)」という上限の言葉がついています。
| プラン | 価格 | 表示されている割引 | 無料トライアル |
|---|---|---|---|
| Printful Growth | 月24.99ドル | "Up to 33% off all products"、"FREE once you reach $12K in yearly sales"(年商1.2万ドルに到達すると無料) | 90日 |
| Gelato+ | 月29.99ドル、または年239.88ドル | "Up to 33% off products" | 14日 |
| CustomCat Pro | 月30ドル、または年300ドル | "Up to 40% discount on all products" | 60日 |
| Printify Premium | 月39ドル、または年299.88ドル | "Up to 33% discount on products" | 記載なし |

出典: Shopify App Store「CustomCat: Print on Demand」リスティング(日本語)。2026年9月2日取得。
損益分岐の計算は2種類あり、それぞれ答える問いが違います。
月あたりの販売枚数。 商品ごとに両プランの価格を公開しているのはCustomCatだけなので、正直に計算できるのもここだけです。Lite 11.47ドルからPro 8.67ドルを引くと、1枚あたり2.80ドルの節約。月30ドルなら30 ÷ 2.80 = 10.7で、損益分岐は月11枚。年額300ドルで払うなら月9枚です。なお、このTシャツでのCustomCatの実際の割引率は24.4%で、見出しの40%ではありません。「up to」がかなりの仕事をしています。
月あたりの商品仕入額。 会員価格を公開していない会社は、割引の上限値で計算します。33%割引は定価1ドルにつき33セントの節約なので、月の定価ベース仕入額が「会費 ÷ 0.33」に達すれば会費を回収できます。
- Printful Growth: 24.99 ÷ 0.33 = 月75.73ドルの商品原価。Tシャツでおよそ7枚。
- Gelato+: 29.99 ÷ 0.33 = 月90.88ドル。
- Printify Premium: 39 ÷ 0.33 = 月118.18ドル。10.98ドルのTシャツでおよそ11枚。
- CustomCat Pro: 30 ÷ 0.40 = 月75.00ドル。
これらはいずれもベストケースです。実際の割引率は必ずこれより小さくなるので、下限値として扱ってください。Printify Premiumの下限はPrintful Growthより56%高くなっていますが、これはPrintifyがPremiumを月39ドルに引き上げた一方、PrintfulのGrowthが月24.99ドルのまま、さらに売上到達による免除まで付いていることの素直な帰結です。
自社工場か、仲介マーケットプレイスか
マーケティング文言がいちばん覆い隠しているのが、この構造の違いです。
Printfulは自社工場を持っています。 Help Centerの記述は "We operate seven in-house fulfillment centers across Europe and North America."(欧州と北米で7つの自社フルフィルメントセンターを運営)。米国はノースカロライナ州シャーロットとテキサス州コペルが担当し、メキシコのティフアナが国境をまたいで米国内配送を支えます。会社はひとつ、品質基準もひとつ、クレームを言う先もひとつです。
CustomCatは工場が1つ。 配送ページの表現は身も蓋もありません。"Everything ships out from Detroit, MI."(すべてミシガン州デトロイトから出荷)。安定性は最大、冗長性は最小。拠点が1つということは、米国内の全注文が同じ印刷品質で、同じ壊れ方をするということでもあります。
Printifyは仲介します。 公開されている送料ページには、2026年9月2日時点で70社の生産者が並びます。Monster Digital、SwiftPOD、Fifth Sun、SPOKE、Dimona Tee、そして示唆的なことにPrintful自身も。あなたのBella+Canvas 3001は、どの生産者に紐づけたかによって物理的に別の商品になります。Printifyの原価が幅で示される理由も、印刷品質のクレームが生産者の切り替わりに集中する理由も、ここにあります。
Gelatoはより大きな規模で仲介します。 自社サイトは "250+ print providers across 32 countries"(32か国250社以上の生産者)、"90% of all orders are produced locally."(全注文の90%が現地生産)としています。Shopifyのリスティングでは32か国140か所以上のローカル生産拠点という表記です。強みは地理的な広さ、リスクは印刷するのがGelato自身ではないことです。
Gootenも仲介型で、139件のレビューで3.4という評価は5社で最も低い数字です。しかもリスティングの提供元はGootenではなくOrderMesh Inc.。ここにカタログを載せる前に知っておいて損はありません。
送料の決まり方
計算式は3種類あり、複数点の注文で結果が分かれます。PODの粗利がだいたい死ぬのも、この複数点の注文です。
- Printful — カテゴリごとの均一料金、1点目+追加分。 Help Centerいわく "Shipping one t-shirt to the USA costs USD 4.75."(米国宛てTシャツ1枚の送料は4.75ドル)。複数点の注文では、最も高い商品の料金に、追加分それぞれのカテゴリ料金を足します。
- Printify — 生産者ごとに設定。 SwiftPODはTシャツについて標準で1点目4.75ドル / 追加2.40ドル、エコノミーで4.29ドル / 2.09ドルを公開しています。生産者を変えれば料金表も変わります。
- Gooten — 均一料金。 ポリシー記事より "Flat-rate shipping means you will be charged a set shipping rate for a product, regardless of its specifications."(仕様にかかわらず商品ごとに定額の送料)。米国宛てTシャツは1点目4.95ドル、追加1点ごとに2.50ドル。
- CustomCat — 重量クラス別に1点目+追加分。 "The item with the highest base shipping rate is used as the 'First Product.'"(基本送料が最も高い商品を「1点目」として扱う)。公開されている米国エコノミー表では、Super Lightweightが3.99ドル / 0.75ドル、Lightweightが4.99ドル / 1.50ドル。CustomCat自身の3001C商品ページではこのTシャツはLightweight扱いなので、上の表では4.99ドルを使っています。
- Gelato は米国内送料を公開サイト上の対話型計算ツールで提示し、料金表としては公開していません。
実務上の結果はこうです。Tシャツ2枚の注文の送料は、SwiftPOD経由で7.15ドル、Gooten経由で7.45ドル、CustomCatのLightweightエコノミーで6.49ドル。平均注文点数が1点なら無視して構いませんが、ペアセットやファミリーセットを売るならじわじわ効いてきます。
米国内の拠点数と、注文が国外へ出るとき
Printfulの米国カバーは自社2拠点にティフアナを加えた形です。工場を選ぶのはシステム側で、"It's not possible to manually select a fulfillment center."(フルフィルメントセンターを手動で選ぶことはできません)。そのデザインが欧州でしか作れなければ、米国の顧客の注文も欧州から出荷され、4.75ドルという前提は消えます。
CustomCatは建物が1つだけ。米国内も海外向けもすべてデトロイトから出荷され、海外はInternational Economy料金(Lightweightで1点目9.25ドル)、輸送期間は "1-4 weeks"(1〜4週間)です。
Printifyの米国内の厚みは生産者選択次第で、SwiftPOD単体でもカリフォルニア、テキサス、バージニア、メキシコのエンセナダを挙げています。Gelatoの売り文句はそもそも海外注文を長距離輸送しないこと。32か国のローカル拠点で、"90% of orders arrive within 5 days of ordering."(注文の90%が発注から5日以内に到着)としています。
生産期間も記録しておきます。PrintfulはDTGで2〜5営業日、"Over 97% of orders ship within 5 business days."(97%超が5営業日以内に出荷)。CustomCatのリスティング見出しは「48-Hour US Printing」。Spreadconnectも48時間をうたっています。
刷り直しの費用は誰が負担するのか
5社の主張が最も食い違うのがここで、しかも各社サイトで最も読まれていないページでもあります。
| ベンダー | 印刷ミス・不良 | 申請期限 | 顧客都合のキャンセル | 返品 |
|---|---|---|---|---|
| Printful | 無償の再送または返金 | 到着から30日 | 対象外 | サイズ・色違いの返品不可 |
| Printify | 無償の刷り直しまたは返金 | 到着から30日 | 対象外 | "There is no need to return the damaged product"(不良品の返送は不要) |
| Gelato | 無償の交換、交換が難しい場合は返金 | 30日 | 対象外 | "We currently do not support returns or provide a return address"(返品は非対応、返送先住所も提供なし) |
| Gooten | 刷り直しまたは返金 | 4週間 | 対象外 | "We're not able to issue refunds for returned orders"(返送された注文に返金はできない) |
| CustomCat | "Replacement at no charge"(無償交換)、生産で優先処理 | 公表なし | 対象外 | 返送品は "will be donated immediately"(即座に寄付)、返金なし |
いちばん明快なのはPrintfulの表現です。"Since every Printful product is made to order, we don't accept returns or exchanges for buyer's remorse, wrong size, or wrong color. If an order arrives damaged, defective, or misprinted, you can request a free reshipment or a refund; there is no need to send the item back." 要するに、すべて受注生産なので顧客都合・サイズ違い・色違いの返品交換は受け付けない、ただし破損・不良・印刷ミスなら無償の再送か返金を申請でき、現品の返送も不要、ということです。
Printifyは、見落としがちな許容差を加えています。"For DTG (direct-to-garment) products, there is a tolerance of 0.5" for print placement, meaning that minor variations in the placement of the print will not be considered as defects." DTG商品はプリント位置に0.5インチの許容差があり、その範囲のずれは不良とみなさない、という意味です。
Gelatoで注意したいのは、法的文書のQuality and Delivery Guarantee Policyがヘルプセンターの説明より狭いことです。規約の対象商品条項が挙げるのは "cards, calendars, photobooks, posters, framed posters, canvas prints, and framed canvases" で、アパレルは入っていません。一方ヘルプセンターは、注文全般に対する30日間の品質保証というより広い説明をしています。GelatoでTシャツを売るなら、どちらの文書に依拠しているのかを把握しておくべきです。
CustomCatは不良対応が最も手厚く、それ以外が最も厳しい会社です。"We stand behind the quality of our products & guarantee our workmanship 100%. Any defects or errors on our part will result in a replacement at no charge."(品質と仕上がりを100%保証し、自社側の不良や誤りは無償交換)。ただし "If an item is returned to CustomCat's fulfillment center for any reason, it will be donated immediately... no refunds will be issued for these items."(理由を問わず返送された商品は即座に寄付され、返金は行わない)。
Gootenは申請期限が最も長い4週間である一方、配送トラブルの保護は最も薄いです。"If the order is marked as delivered to the correct address, but the end customer reports it wasn't received, the costs are the responsibility of our Merchant partners."(正しい住所へ配達済みと記録されているのに未着だと購入者が申告した場合、費用はマーチャント側の負担)。
粗利計算に落とすときの結論はこうです。5社とも印刷ミスは補償し、5社とも顧客都合は補償しません。サイズ違いによる返品率は完全にあなたが飲むコストで、端数ではなく販売点数に対する割合として粗利モデルに組み込むべき項目です。
誰もスプレッドシートに入れない税金の行
Printfulははっきり書いています。"Yes, you'll be charged sales tax on orders that are fulfilled and shipped within the US, based on the delivery address of the order. However, if you've submitted a valid resale certificate for a state you're selling to, we won't charge you sales tax on orders going to that state." 米国内で生産・出荷される注文には配送先住所に基づいて売上税がかかるが、その州について有効な再販証明書(resale certificate)を提出していれば、その州向けの注文には課税しない、という内容です。
この取引で買い手にあたるのはあなたです。売上税の登録を行い再販証明書をアップロードしない限り、PODベンダーは着地原価に対して売上税を課してきます。顧客から預かる税とは別に、です。16.00ドルの着地原価に乗る実額の項目であり、マーチャントの実際の粗利が電卓の答えを下回る最大の理由でもあります。証明書はPrintfulの承認を経て初めて有効になるので、発注を始める前に提出しておいてください。なお本記事は税務助言ではありません。ネクサス(課税上の拠点)の判断に関わる話なので、依拠する前に会計士に相談してください。
こうした比較が不要なケース
次のどれかに当てはまるなら、PODアプリの検討自体をやめて構いません。
- すでに在庫を持っている。 在庫があるなら必要なのは3PLです。Fulfillment NetworkアプリとFlexport、あるいは直接連携であって、印刷業者ではありません。
- 月におよそ5点も売れていない。 どの会員プランも元が取れませんし、上のTシャツでは無料プラン同士の差は73セントです。価格ではなく、カタログとサポート品質で選んでください。
- 粗利が長期の印刷品質の一貫性に依存している。 仲介型ネットワークは生産者を割り当て直します。3月に売ったTシャツと11月に売るTシャツを一致させたいなら、自社工場型(Printful、CustomCat)のほうがマーケットプレイス型(Printify、Gelato、Gooten)より構造的に安全です。
- Built for Shopifyのアプリでなければならない。 5社ともリスティングのヘッダーにバッジがありません。BFSが調達要件なら、PODはその要件を満たせるカテゴリではありません。
- 単発イベント向けに1デザインだけ売る。 50点以上なら地元のスクリーン印刷業者への一括発注のほうが単価で必ず勝ちますし、仕上がりも良くなります。
まとめ
白のBella+Canvas 3001を米国内生産・販売価格28.00ドルで売る場合、無料プランの原価と送料の両方を公開している3社は73セントの範囲に収まります。Printify 15.73ドル、Printful 16.00ドル、CustomCat Lite 16.46ドル。この3社の選択は、コストの意思決定ではありません。
コストの意思決定は会員プランのほうです。公開価格だけで計算を検証しきれるのはCustomCat Pro(月30ドル)だけで、損益分岐は月11枚(年額300ドル払いなら9枚)。会費を正当化するのに必要な月間仕入額が最も少ないのはPrintful Growth(割引上限33%で75.73ドル、さらに年商1.2万ドルでの免除つき)、最も多いのはPrintify Premium(118.18ドル)です。毎月この水準を超えていないなら、無料プランのまま四半期ごとに計算をやり直してください。
価格以外の観点では、自社工場・最も明快な返品規定・最も浅い会員費の分岐点が欲しいならPrintful。カタログの広さを取り、生産者の選定を自分で管理する覚悟があるならPrintify。ひとつのデザイン系統を量で売り、米国内で会員価格の単価を最も下げたいなら、デトロイト1拠点が唯一の障害点になることを受け入れてCustomCat。注文の相当割合が米国外へ出るならGelato、ただしアパレルで本格運用する前にQuality Guaranteeの対象商品リストを読んでください。Gootenは3.4という評価、価格の非公開、「配達済みだが未着」の争いをマーチャント負担にするポリシーを抱えており、他の4社を上回るには具体的な理由が要ります。
そしてどれを選ぶにせよ、まず再販証明書を提出してください。
参考・出典
- Printful: Print on Demand — Shopify App Store
- Printify: Print on Demand — Shopify App Store
- Gelato: Print on Demand — Shopify App Store
- Gooten: Print on Demand — Shopify App Store
- CustomCat: Print on Demand — Shopify App Store
- Spreadconnect: Print on Demand — Shopify App Store
- Shopify Help Center — 注文のフルフィルメント(Fulfilling orders)
- Shopify Help Center — Fulfillment Network
- Shopify Help Center — Fulfillment Networkの物流パートナー
- Printful — Unisex Staple T-Shirt, Bella + Canvas 3001
- Printful Help Center — 注文タイプ別の送料の計算方法
- Printful Help Center — Printfulの返品・返金ポリシー
- Printful Help Center — Printfulのフルフィルメントセンターの所在地
- Printful Help Center — フルフィルメントにかかる期間
- Printful Help Center — 売上税の扱い
- Printify — カスタムTシャツ
- Printify — 送料(生産者一覧)
- Printify — SwiftPODの送料
- Printify Help Center — Printifyの返金・返品の扱い
- Gelato — プリントオンデマンドTシャツ
- Gelato — メンズカスタムTシャツ(公開カタログ価格)
- Gelato — 配送とデリバリー
- Gelato — Quality and Delivery Guarantee Policy
- Gelato Help Center — 返品ポリシーと品質保証
- Gooten Help Center — Product & Order Support Policies
- Gooten Help Center — 均一送料(Flat Rate Shipping)
- CustomCat — 配送について
- CustomCat — 返品FAQ
- CustomCat — Tシャツカタログ(CC Lite / CC Pro価格)
- CustomCat Help — 複数商品の送料はどう計算されるか
Shopifyの管理画面側の住所検証は、全プランで常時有効、無料で、米国に対応している。チェックアウト時の検証もトグル1つで有効にできる。そのうえで公式ドキュメントは、サードパーティの住所検証アプリを同時に使うと提案が競合してチェックアウトのコンバージョンを下げうるため、どちらか一方にせよと明記している。ここでカテゴリの見え方が変わる。アプリは配送可能性の判定を二重化するためのものではなく、Shopifyの検証がやらない「私書箱の拒否」「部屋番号の必須化」といったポリシー強制のためのものだ。2026-09-02時点で米国App Storeの実在アプリ4本を確認した。月額4.99ドルの定額、1注文あたり0.04ドル、そしてShopifyの請求とは別に契約が必要なものまで幅がある。