この記事でわかること
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300件目の注文を過ぎたあたりで、「本気のストアはShipStationを使っている」と誰かに言われます。調べてみると月14.99ドル。自分は何を見落としているのだろう、と考え始めます。Shopifyはすでにラベルを印刷してくれているし、そのソフトウェアは無料なのに。
多くの米国マーチャントにとっての正直な答えは「今のところ、たいして見落としていない」です。Shopify Shippingは比較記事が言うより優秀で、その理由の大半は記事が更新されていないことにあります。ただし、Shopifyが構造的に越えられない機能の壁が8つあります。そのどれか1つに当たっているなら、注文数は関係ありません。初日からプラットフォームが必要です。
この記事では標準機能の上限をヘルプセンターで確定させ、あちこちで繰り返されている3つの主張を訂正し、実在する5本の料金を並べます。
調査日は2026年9月2日。料金はすべてUS(英語)App Store表示のUSDです。
先に結論
- 米国のフルフィルメントロケーションではFedExが標準で使えます。USPS、UPS、DHL eCommerce、DHL Expressに加えてです。「Shopify ShippingはUSPS/UPS/DHLだけ」という記述はすでに古いものです。
- UPS Ground SaverとUSPS Priority Mail Cubic Pricingは、どちらも標準機能で到達できます。 サードパーティが自社の強みとして宣伝しているのは、まさにこの2つです。
- Shopify経由で購入したラベルの価格はShopifyのキャリアアカウントに基づきます。自社の交渉済み契約を適用する手段はありません。例外として文書化されているのはUPSのリターンラベルだけです。
- Shopifyは配送ラベルの割引について**「サブスクリプションプランによって常に変わるわけではない」**と明記しています。安い送料のためにプランを上げるという判断は、条件付きでしか正しくありません。
- Shopify Shippingと、チェックアウトでのサードパーティキャリア計算料金は別の機能です。ここは非常に混同されます。
- 今回比較した5本のうち、Built for Shopifyバッジを持つものは1本もありません。このカテゴリー全体が、同期コネクタを持つ外部SaaSです。
Shopify Shippingが実際に到達する範囲
Shopifyのヘルプセンターは、マーチャント向けの呼称を「配送ラベル」へおおむね移しました。古いドキュメントが見つからないのはそのためです。
Shopify自身のキャリアアカウント経由でのラベル購入は、米国、カナダ、オーストラリア、英国、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、スペインのフルフィルメントロケーションで利用できます。米国拠点で使えるキャリアはUSPS、UPS、DHL eCommerce、DHL Express、FedExで、UPSとDHLの2サービスは米国本土に限定されます。
サービスの一覧は想像より深いところまであります。USPSは国内でGround Advantage、Priority Mail、Priority Mail Express、大型封筒のFirst-Class Mail、Media Mailに対応し、国際は3サービス。UPSはGround、Ground Saver、3 Day Select、そしてAir系の全階層。さらにUSPSのCubic PricingがPriority Mail(20ポンド・0.5立方フィートまで)とGround Advantage(20ポンド・1立方フィートまで)で使えます。
最後の1行は、乗り換えの定番の論拠を無効にします。Ground SaverとCubic Pricingは、まさにPirate Shipが「知る人ぞ知るサービス」として宣伝しているものであり、Shopifyはその両方に到達します。
誰のレートが適用されるのか
Shopifyは明記しています。請求されるレートはShopifyのキャリアアカウントに基づきます。自社で交渉したUPSやFedExの契約で、この方法で買ったラベルの価格を決めることはできません。文書化された唯一の例外がUPSのリターンラベルで、これは接続した自社UPSアカウントで作成できます。
割引の話は慎重に
Shopifyの料金ページは配送について「最大87%オフ」と表示し、その数字をBasicの列にも出しています。ラベル購入は全プランに含まれます。そのうえでヘルプセンターは、2回読む価値のある一文を添えています。配送ラベルの割引は「サブスクリプションプランによって常に変わるわけではありません。一部の割引はすべてのプランで同じです」。
Shopifyはプラン別の割引率の表をもう公開していません。その表を見せてくる記事は、古いブログ記事から再構成しています。送料を理由にプランを上げる前に、管理画面のレート計算ツールで自分の実際の配送経路を確認してください。
混同されがちな2つの機能
配送まわりで最も多くのマーチャントがつまずくのがここなので、表にします。
| 配送ラベル(Shopify Shipping) | サードパーティキャリア計算料金 | |
|---|---|---|
| 何をするか | 注文後にラベルを購入する | チェックアウトで自社アカウントのライブ料金を表示する |
| 誰のアカウント | Shopify | 自社 |
| プラン条件 | なし(Basicでも利用可) | AdvancedとPlusは込み。Growは月額追加または年払いで込み。他プランは利用不可 |
| キャリア | USPS、UPS、DHL eCommerce、DHL Express、FedEx | UPS、FedEx。米国拠点はUSPSも |
ここから2つの補足が導かれます。1つは、ストアの所在地によっては、有料機能もキャリアアカウントもなしにチェックアウトでキャリア計算料金を表示できるということです。つまり「ライブ料金にはAdvancedが必要」は誤りであることが多い。Advancedが買っているのは自社アカウントのレートです。もう1つは、バックアップ料金は計算料金が失敗したときにだけ出ることで、条件を満たす定額料金は常に表示されるため、購入者が正確な計算料金ではなく定額のほうを選ぶことがあります。
Shopify Shippingができないこと
- ラベル購入にサードパーティのキャリアアカウントを使えない。 自社契約でShopifyのラベルを価格付けできません。
- 地域キャリア・代替キャリアがない。 OnTrac、LSO、Better Trucks、Veho、Amazon Shipping、GlobalPost、混載便はいずれも不可。
- 条件分岐のルールエンジンがない。 優先キャリアの既定値と、履歴に基づく「推奨」サービスがあるだけです。タグ・重量・配送先・SKU・注文金額での条件分岐はできません。
- 複数ストア・複数チャネルの注文をまとめられない。 ラベルはそのストアの注文からしか買えません。
- 一括購入は1回250ラベルが上限です。
- 国際発送の申告価額は2,500ドルが上限です。
- DDPラベルはCanada PostとDHL系のみ。 米国マーチャントがチェックアウトで関税を回収する場合、実質DHLしか選べません。
- リターンラベルは米国内のみで、UPS Ground Saverでは使えず、追加の保険を付けられません。
さらに2つ。注文なしでラベルを印刷することはできません。管理画面に単発ラベルの機能がないためです。そしてアプリ管理ロケーションの在庫に対してラベルを買うこともできず、3PLロケーションは対象外です。
保険については、Shipsurance経由で5,000ドルまでの補償を国内100ドルあたり0.89ドル、国際100ドルあたり1.29ドルで購入できますが、無料で付く200ドルの補償にはGrow・Advanced・PlusのいずれかとShopify Paymentsの有効化が必要です。Basicには付きません。
5本のアプリ
| アプリ | Built for Shopify | 評価(レビュー数) | 開始価格 | 課金指標 | 自社キャリアアカウント |
|---|---|---|---|---|---|
| ShipStation Orders & Inventory | なし | 4.3(630) | 月$14.99 | ユーザー数×取扱量×地域 | $29.99から |
| Shippo ‑ Simplified Shipping | なし | 4.2(286) | 無料/$19 | 月間ラベル数 | $19から |
| Easyship ‑ All in One Shipping | なし | 4.1(368) | 無料/$29 | 月間出荷数 | $29から |
| Pirate Ship: CheapARR Shipping | なし | 4.9(168) | インストール無料 | なし(送料のみ) | 不可 |
| Veeqo Shipping and Inventory | なし | 4.0(125) | インストール無料 | なし(送料のみ) | 記載なし |
ShipStation Orders & Inventory

出典: Shopify App Store(ShipStation Orders & Inventory、2026-09-02時点)
このカテゴリーで最も深い自動化を持ち、同時に価格が最も誤って引用されるアプリです。Starterは月14.99ドルでユーザー3名、ストア接続数無制限、レートショッピング、リターンラベル、そして基本の自動化。自社の既存キャリアアカウントを使えるのはStandard階層の29.99ドルからの機能です。 ここで自動化が無制限になり、注文の結合・分割、返品と交換、基本的な倉庫管理も加わります。Premiumは349.99ドルで在庫管理付き。ShipStationは料金が地域と月間注文数によって変動すると記載しているので、表示価格は規模拡大後の価格ではありません。
630件のレビューはバーベル型です。星5が72%、星1が18%で、中間が空洞になっています。高評価は担当者名を挙げた導入支援と自動化の効果に集中。低評価は注文同期の正確さに集中していて、ShipStationは注文を一度取り込む方式のため、取り込み後にShopify側で行った変更が反映されないという指摘が繰り返し出てきます。2026年7月の詳細なレビューは、複数ロケーションの扱いを中心的な失敗点として挙げ、ロケーションごとの子アカウントではなく別ユーザーログインになっていると書いています。これは単一の指摘ですが、複数倉庫という論点に直接当たるので、トライアル期間中に意識して検証すべきです。
Shippo ‑ Simplified Shipping

出典: Shopify App Store(Shippo ‑ Simplified Shipping、2026-09-02時点)
今回で最もきれいな指標、月間ラベル数です。Starterは無料で月30ラベルまで、ユーザー1名、追跡・返品・自動化付き。Professionalは月19ドルから始まり、ラベル数に応じて10,000枚まで伸び、自社キャリアアカウントの接続が追加費用なしで使え、ユーザーログインは5名まで増えます。
この19ドルが、自社の交渉済み契約を使う最も安い正規ルートです。そしてそれは、Shopifyが構造的にできない唯一のことでもあります。
分布はShipStationと同様で、星5が69%、星1が18%。低評価の繰り返しテーマは2つ。Shopifyへの注文同期とステータス反映が失敗し、手動で直せないこと。そしてAIチャットボットに阻まれるサポート導線です。一般化せず単一の指摘として扱うべきものが2件。2026年5月の米国マーチャントは、紛失荷物の保険請求で警察の届出を求められたこと、アンインストール後も課金が続いたことを報告しています。同じレビュアーは、ShopifyがUPS Ground Saverに対応したことで留まる理由がなくなったとも書いています。
Easyship ‑ All in One Shipping

出典: Shopify App Store(Easyship ‑ All in One Shipping、2026-09-02時点)
越境の専門アプリで、Shopifyの国際発送の上限に対する最も明確な答えです。無料プランは月50出荷まで。Plusは29ドルで500出荷、自社の配送業者アカウントとチェックアウトでのライブ料金が加わります。Premierは69ドルで2,500出荷、チェックアウトでの関税・税のライブ計算(DDP/DDU)と返品管理が付きます。Scaleは99ドルで5,000出荷、ここでマルチロケーションのグローバルアカウントが登場します。Easyshipにおける複数倉庫は29ドルの機能ではありません。
国際発送があり、DHL以外のキャリアで関税を正確に回収したい、あるいは申告価額2,500ドルを超える商品を送るなら、Easyshipはまさにその穴を埋めるために存在します。国内だけなら、使わない越境機能に払うことになります。
レビューは星5が72%、星1が17%。低評価の主要テーマはサポートの応答性で、AIボットが起票して「エスカレーション」したまま人間のフォローがないという記述が複数あります。2026年8月の長く具体的な米国レビューは、輸入税441.18ドルとDDP手数料15ドルを請求されたにもかかわらず、FedExが受取人に238.97カナダドルを請求し、繰り返し問い合わせても明細が提示されなかったと記録しています。1社の経験であって証明された欠陥ではありませんが、DDPの正確性がEasyshipの看板機能である以上、規模を広げる前に実際の出荷で検証すべきです。
Pirate Ship: CheapARR Shipping

出典: Shopify App Store(Pirate Ship: CheapARR Shipping、2026-09-02時点)
インストール無料、月額なし、送料のみ。USPSとUPSのみで、FedExもDHLもありません。一括印刷、スプレッドシートからの一括ラベル購入、住所検証、納品書、通関書類、集荷予約に対応しますが、条件分岐のルールエンジンはなく、複数ストアも機能として記載されていません。
本当に差別化されている用途は、Shopifyがまったくできないことです。Shopifyの注文ではない出荷のラベルを買うこと。卸、イベント販売、交換品などです。これだけで、一部のマーチャントにとっては費用ゼロで導入する理由になります。
168件で4.9、星1はわずか4%と、今回で圧倒的に健全な分布です。ただし読み方には注意が必要で、これはUSPSとUPSだけで完結する単純な出荷者という、狭く自己選択的なユーザー層を反映したものであって、機能面でShipStationに勝るという意味ではありません。
Veeqo Shipping and Inventory

出典: Shopify App Store(Veeqo Shipping and Inventory、2026-09-02時点)
Amazon傘下、インストール無料で、注文・配送管理は常に無料と明記されています。支払うのはラベル代のみで、UPS、USPS、FedEx、DHLの事前交渉済みレートが使えます。チャネルとロケーションをまたぐ在庫同期、ルールベースの自動化、一括ラベル印刷、バーコードスキャン、20以上の販売チャネル対応を記載しています。
マルチチャネル、マルチロケーション、レートショッピングの3つを月額0ドルで揃えられるのは今回でここだけです。「全部必要だがSaaS費用は払いたくない」への最も強い答えになります。通関書類とリターンラベルは機能一覧に記載がないため、国際発送は「非対応」ではなく「未確認」として扱うのが妥当です。
評価4.0は今回で最も低い一方、星4の比率が12%と異例に高く、競合より分極していない分布です。高評価は複数年利用の米国マルチチャネル事業者による、実務的で具体的な内容です。改善要望はレポートの深さに集中しています。約3年利用のある米国レビュアーは、出荷のおよそ90%をVeeqoで処理し、ShipStationをバックアップにしていると書いています。この2つが完全な代替ではなく併存しうることを示す、有用なシグナルです。
8つの条件
引き金は注文数ではありません。単一倉庫でUSPSだけの月2,000注文のストアは標準機能で問題ありません。250枚の一括処理を8回するだけです。一方、3拠点でUPS契約を持つ月150注文のストアは問題があります。次のいずれか1つに当たったら、Shopify Shippingを離れる時です。
- 自社のキャリア契約をラベルに適用したい。→ Shippo Professionalの19ドルが最も安い正解です。
- 2つ目のチャネルやストアがあり、出荷キューを1つにまとめたい。→ Veeqo(0ドル)またはShipStation。
- Shopifyが再販していないキャリアが必要(地域キャリア、Amazon Shipping、GlobalPost、混載便)。→ ShipStation、Easyship、Veeqo。
- 条件分岐のルールが必要。Shopifyにルールエンジンは存在しません。→ ShipStation Standard。
- DHL以外のキャリアでチェックアウトでの関税回収が必要、または申告価額2,500ドル超。→ Easyship Premier。
- 国際またはAPO/FPOのリターンラベル、あるいは100ドルを超える返品保険が必要。
- Shopifyの注文ではない出荷のラベルを買う必要がある。→ Pirate Ship、0ドル。
- 3PLやアプリ管理ロケーションから出荷している。Shopifyはそこにラベルを買えません。
誰も見せない算数
Shippo Professionalは月19ドル、年228ドルです。月500ラベルなら1枚あたり3.8セント。自社のUPS契約がShopifyのレートを1個あたり5セントでも下回るなら、その時点で元が取れます。下回らないなら、年228ドルでレート比較の画面を買っていることになります。
判断はこれで尽きます。そして「ShipStationにすれば送料が安くなる」という誤解を潰すべき理由もここにあります。本質的にはそうなりません。比較できるレートが増え、すでに交渉した契約を紐づけられるようになるだけです。契約を持たずに国内でUSPSとUPSを使っているなら、すでに見られるレート表に月14.99〜29.99ドルを払っている可能性があります。
どちらの道でも織り込んでおくべき運用上の1点。Shopifyには配送ラベルの請求しきい値があり、Basicで200ドル、Growで480ドル、Advancedで1,280ドル、Plusで4,000ドルです。到達すると即座に請求が発生し、しきい値の110%まで購入できたあとはラベル購入がブロックされます。繁忙期の実害になりうる仕様で、これは標準ラベルの話であってアプリには当てはまりません。
もう1つ。ShipStation、Shippo、Easyshipはいずれも請求がShopifyの請求書の外です。アプリをアンインストールしても、SaaS課金が自動的に止まるとは限りません。
参考・出典
- Shopifyヘルプセンター|Shopify Shippingの設定とキャリア
- Shopifyヘルプセンター|USPSのサービスとCubic Pricing
- Shopifyヘルプセンター|米国マーチャント向けUPSサービス
- Shopifyヘルプセンター|配送ラベル料金の計算
- Shopifyヘルプセンター|ラベルの一括購入
- Shopifyヘルプセンター|リターンラベル
- Shopifyヘルプセンター|配送保険
- Shopifyヘルプセンター|サードパーティキャリア計算料金
- Shopify App Storeリスティング(2026-09-02時点): ShipStation Orders & Inventory、Shippo ‑ Simplified Shipping、Easyship ‑ All in One Shipping、Pirate Ship: CheapARR Shipping、Veeqo Shipping and Inventory
Shop Pay Installmentsは有効化無料、アプリ不要、そしてShopifyは手数料を公開していません。レートを見られるのは自社の管理画面の中だけです。加えてCapital OneとChaseのクレジットカードを受け付けず、月次プランはデビットカード限定、ギフトカードとサブスクリプション商品は対象外で、商品ごとにオン・オフを切り替えることもできません。Affirmはパスワード保護中のストア、英語以外の主要言語、主にB2Bという理由でアカウントを停止します。さらにShopifyの「Getting paid」ページは「disputeは管理画面に通知される」と書き、FAQは「管理画面には通知されない」と書いています。適格性を満たせない場合の代替はKlarna、Afterpay、Sezzle、Zip、PayPalのon-site messagingアプリで、このカテゴリーの評価は1.0〜3.2です。調査日は2026年9月2日です。